レビュー
Apple Watchを分解、心臓部の「S1」がお目見え:製品解剖
「Apple Watch」の販売が始まった。売れ行きも気になるが、それと同じくらい気になるのが“中身”だ。iFixitが早速分解に挑んでいる。タッチスクリーンコントローラにAnalog Devices(ADI、アナログ・デバイセズ)の「AD7166」が採用されていることが分かった。
2015年4月24日に販売が始まった「Apple Watch」。いまひとつ盛り上がりに欠けるスマートウオッチ市場の成長を後押しするのではないか、という期待を一身に集めている製品だ。
Apple Watchには高精細な「Retinaディスプレイ」が採用されている。「Taptic Engine」と呼ばれるリニアアクチュエータを搭載し、これによって、通知/アラートを受け取った際、手首に軽い振動が伝わる仕組みになっている。赤外線LEDと可視光LEDを用いた心拍センサーも内蔵する。AppleのWebサイトによれば、バッテリーは18時間、持つという。
モバイル機器の修理マニュアルを提供するiFixitが、早速分解に着手していた。搭載されているICの“身元”を割り出すところまでは、さすがにまだ到達していないようだが、途中経過としてお伝えする。
本体を開けると、こんな感じ。左側の下部が電池である。電池の上には、Taptic Engineが搭載されている。iFixitによると、電池は3.8V、0.78Wh。Appleは電池容量が205mAhで、最大18時間持つとしている(クリックで拡大) 出典:iFixit
S1を取り外すと、ディスプレイコントローラ(タッチスクリーンコントローラ)ICが顔を出した。Analog Devices(アナログ・デバイセズ)の「AD7166」(「Cortex-M3」ベース)が搭載されている(クリックで拡大) 出典:iFixit
ひとまず速報としてお伝えしたが、搭載部品の詳細が分かり次第、続報をお届けしたい。
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