NXPとの合併準備は順調――Freescale CEO:2015年最初の大型M&A案件(2/4 ページ)
NXP SemiconductorsによるFreescale Semiconductor買収のニュースは、半導体業界で大きな話題となった。現在両社は、合併に向けて着々と準備を進めているという。FreescaleのCEOであるGregg Lowe氏に、NXPとの合併について詳細を尋ねた。
合併候補先は6社
NXPとFreescaleの両社は互いについて、これまでは長らく音信不通だった兄弟のような関係にあったとまでは言わないまでも、今のところ、同じ志の下にさまざまな経験を培ってきたパートナーだと認識しているようだ。
両社が米国の証券取引委員会(SEC:Securities and Exchange Commission)に提出した報告書(Form F-4)によると、FreescaleにとってNXPだけが唯一の合併先候補だったわけではないことが明らかになっている。Freescaleは、最終的な合併合意に至るまでの約8カ月間、NXPの他にも5社(以下、企業A〜企業Eとする)のメーカーと話し合いを持っていたという。
これらの企業の中には、Freescaleの経営幹部に対して直接、売却の可能性について尋ねてきたものもあるという。それ以外の企業については、Freescaleの方からコンタクトを取ったようだ。
Freescaleに対して最初に売却の可能性を問い合わせてきたのは企業Aで、時期としては2014年7月頃だったという。
またForm F-4報告書には、過去数年間にわたって随時、企業各社との間で交渉が行われてきた中で、NXPとFreescaleの関係が長年継続していたことが記されている。交渉の場では、各企業の業績や、合併の可能性について議論がなされたという。
Form F-4によると、企業BとFreescaleは2014年秋に、既に1回目のデューデリジェンス(適正価格の評価)会議を行っていたが、両社の経営幹部チームによる正式な交渉が開始されたのは同年12月に入ってからだったという。
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