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箱形計測器のように見えて、実はそうじゃない――2つの顔を持つワイヤレステスターWTP2015 / ワイヤレスジャパン2015(1/2 ページ)

日本ナショナルインスツルメンツは、無線テスト専用計測器と同等の使い勝手を備えたモジュール式計測器ベースのワイヤレステスター「Wireless Test System」を国内で初めて公開した。

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NIが箱形計測器!?

 2015年5月27〜29日に開催された「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2015」(WTP2015/東京ビッグサイト)日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)のブース。日本NIと言えば、高速インタフェース「PXI Express」(PXIe)に対応したモジュール式計測器のイメージが強い。しかし、WTP2015で最もスペースを割いて展示した「Wireless Test System」(以下、WTS)は、どう見てもボックス型計測器だった。

左=NIのモジュール式計測器「PXI」(出典:日本ナショナルインスツルメンツ) / 右=WTP2015で展示した「WTS」のハードウェア。PXIのように、差し替え可能な計測モジュールは見当たらず、いわゆる箱形計測器の外見だ (クリックで拡大)

主流はボックス型

 WTSは、スマートフォンなど無線機能搭載機器の製造ラインで使用する無線テスターだ。無線搭載機器の増加で需要が拡大していることもあり、大手計測器メーカーの他、無線テスター専門メーカーなどが激しくしのぎを削っている市場だ。

 NIもこれまで、RF計測モジュールがそろうPXIを製造ラインでの無線テスト用途に提案してきた。しかし、主流は、無線テスト用途に特化したボックス型計測器であり、NIの展開するモジュール式計測器は、この分野においては少数派だった。

 「モジュール式計測器は、常に高性能のプロセッサ/FPGAを使用でき、新たな無線規格に対応しやすいなどの利点がある。その一方で、モジュール式は複数の被測定物(DUT)をテストするためのスイッチ機構などを追加する必要がある他、小型のモジュールのため、DUTとつなぐコネクタが小さくなってしまう。短時間で製造ラインに組み込み、スループット向上につながる使い勝手を求める製造現場ニーズと沿わない部分が、モジュール式計測器の普及の障害となっていた」(日本NI)とする。

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