検索
ニュース

セキュリティはネットワークが保護する時代を迎えるかビジネスニュース 業界動向(2/2 ページ)

Nokiaはネットワークベースのセキュリティソリューション「Mobile Guard」を開発した。従来なら、ダウンロードして利用するのが一般的だったマルウェア対策ソフト。「Mobile Guard」はネットワークに焦点をあてることで、OSやデバイスに関係なく利用することを可能にした。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

今後は通信事業者に向けて展開へ

 デモでは、ウイルスが仕掛けられたスマートフォンのゲームを行うことで、ウイルスを仕掛けた犯罪者側と「Mobile Guard」側で何が見えるのかを実際に紹介した。

 犯罪者側では、ゲームを行ったユーザーの所在地やスマートフォンのカメラから見える風景が映し出される。ショートメッセージサービスやアカウント情報も抜き出されるが、利用者は気付くことができない。このようなウイルスは単純なゲームアプリだと簡単に仕組めるそうだ。

 「Mobile Guard」側では、ユーザーの行動を分析しながら、ネットワークの挙動をみる。ネットワーク上で異常な行動を特定したら、マルウェアのデータベースと照合してその行動が適切か判断を行う。感染したと判断したらサーバやユーザーに直接通知する仕組みである。具体的には、ウイルスの深刻度やネットワークの詳細などを把握することができる。そのため、ユーザーは早めに感染に対して手が打てるのだ。

 「Mobile Guard」は欧州の企業が既にトライアルを始めている。今後は日本の通信事業者に向けて、システムの展開を考えているそうだ。


「Mobile Guard」のイメージ図 (クリックで拡大) 

 Targia氏は、これからのネットワークセキュリティについてこう語る。

「人類の免疫は、外側の体ではなく内側から保護をかけてきたように、セキュリティも後から付与するものではなく、内蔵するものでないといけない。これから、内側にあるネットワークがユーザーを保護する役割を果たしていかなければいけない」。

 「Mobile Guard」もあくまでネットワークを分析するソリューションで、ウイルスの感染そのものを予防できるわけではない。これからテクノロジーがより発達するとともに、セキュリティはどのように変化していくのだろうか。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る