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新世代SHARCはCortex-A5搭載でマイコン要らず――産業機器/車載機器市場への展開を狙うデバイス DSP(1/2 ページ)

アナログ・デバイセズは2015年6月、浮動小数点DSPコア「SHARC」を搭載する新世代プロセッサとして、CPUコア「ARM Cortex-A5コア」を混載した「ADSP-SC58x」を発表した。DSPコアの性能向上などにより、電力効率が高まった他、CPUコア搭載により、インタフェース制御用マイコンを省略できる。

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 マイコンのコプロセッサではなく、1チップで――。

 アナログ・デバイセズは2015年6月17日、浮動小数点DSPコア「SHARC」を搭載する新世代プロセッサとして、CPUコア「ARM Cortex-A5コア」を混載した「ADSP-SC58x」を発表した。Cortex-A5コアの搭載により、SHARCプロセッサと組み合わせて使用することの多かったと、マイコンが不要になり、基板サイズや消費電力削減に貢献する。

ワンチップで制御も信号処理も

 新世代のSHARCプロセッサは、新たに開発したDSPコア「SHARC+」を2個搭載するデュアルコア構成を採用した。さらに、イーサネットやPCI Express(PCIe)といった高速インタフェースなどの制御を行うためCPUコア(Cortex-A5コア)を搭載した。SHARCプロセッサが、CPUコアを内蔵したのは今回が初めてだ。


新世代SHARCプロセッサの主な特長 (クリックで拡大) 出典:アナログ・デバイセズ

 これまでのSHARCプロセッサは、浮動小数点DSPとして、高度な信号処理を担ってきた。ただ、その一方で、各種インタフェース部の制御は、マイコンで行わなければならず、SHARCを使用する場合はマイコンとの2チップ以上の構成となった。

 新世代品は、これを1チップ構成で実現するプロセッサとして開発。さらに、FPGAでDSP機能やインタフェース制御機能を実現していた用途でも、SHARCプロセッサ1つで代替することを狙った。


新世代SHARCプロセッサと従来SHARCプロセッサとのシステム構成比較 (クリックで拡大) 出典:アナログ・デバイセズ

 マイコンの代わりを果たすCPUコアは、「性能、サイズ、コストのバランスを考慮し、Cortex-A5コアを選択した」(同社)。Cortex-A5コアは、一般的なマイコンに搭載されるARM Cortex-Mシリーズや同-Rシリーズよりも高性能であり、インタフェース関連制御以外にも、さまざまな制御や信号処理を実施できる能力を持つ。

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