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プレーナ型NANDフラッシュの微細化の限界メモリ各社の製品から探る(1/4 ページ)

最近になって、1Xnm世代のプロセスを適用したプレーナ(平面)型のNAND型フラッシュメモリが市場に投入され始めた。だが、プレーナ型NANDフラッシュの微細化は限界だといわれている。各社の1Xnm世代NANDフラッシュを見ながら、微細化技術について考察してみたい。

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 大手NAND型フラッシュメモリメーカーは、ここ1年半の間に、1Xnm世代のプレーナ(平面)型NAND型フラッシュメモリの販売を開始するようになった。表1は、TechInsightsがオープン市場で調達してきた製品をまとめたものだ。これによると、Micron Technologyが2014年2月、16nm世代製品を発表したのに続き、SK-Hynixも同年10月に製品を投入している。その約6カ月後には、Samsung Electronicsの16nm世代製品や東芝の15nm世代製品も登場している。


メーカー プロセス 入手した年月
Micron Technology 16nm 2014年2月
Samsung Electronics 3次元NANDフラッシュ「V-NAND(Vertical-NAND」 2014年6月
SK-Hynix 16nm 2014年10月
東芝 15nm(第1世代) 2015年4月
Samsung Electronics 16nm 2015年5月
TechInsightが入手した、1Xnmプロセス採用の市販メモリ

 プレーナ型NANDフラッシュについては、これまでにもさまざまな議論がなされ、

  • リソグラフィ技術によるプレーナ型NANDフラッシュの微細化が限界に達するのではないか
  • Samsungの「V-NAND(Vertical NAND)」や東芝の「BiCS」のような、メモリセルを垂直に積層する3次元NANDによって置き換えられていくのではないか

とする見方が挙がっている。最終的には、プレーナ型NANDフラッシュは10nm世代辺りで終えんを迎えるのでは、という見解で一致しているようだ。つまり、15/16nm世代のNANDフラッシュから見て1〜2世代先のことになる。TechInsightsは現在、15/16nm世代のNANDフラッシュメモリに関する分析を完了させようとしているところだ。今こそ、15/16nmプロセス世代の特徴について考察すべき最適なタイミングだと考えられる。

 TechInsightsはこれまで長年にわたり、NANDフラッシュを調達することで技術的な分析リポートを作成してきた。図1は、当社がMicronとSK-Hynixから入手した製品について、そのプロセス世代と購入年月の関係をグラフで表示したものだ。

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図1 MicronとSK-HynixのNANDフラッシュについて、それらのプロセスと購入年月をプロットしたもの 出典:TechInsights

 これら2社は、業界で最初に新世代技術を適用した製品を投入する場合が多い。図1から、プロセス技術の微細化が年間約23%のペースで進んでいることが明らかになった(黒色の実線)。

 プロセス技術の微細化のスピードは、25nm世代以降の製品において大幅に低下している。これは、液浸リソグラフィによるダブルパターニング技術の適用や、隣接したセル間の電気的干渉の低減などが非常に困難であることを示しているといえるだろう。

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