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スパコン「京」が1位を奪還、ビッグデータ解析能力ランキングでGraph500で

富士通と理化学研究所(理研)が共同開発したスーパーコンピュータ「京(けい)」が、ビッグデータなど複雑なデータの解析処理能力を競う「Graph500」ランキングで、世界第1位を獲得した。2014年6月以来の首位となる。

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 富士通と理化学研究所(理研)が共同開発したスーパーコンピュータ「京(けい)」が、ビッグデータの処理能力ランキングである「Graph500」で第1位を獲得した。2014年6月以来の1位となる。

 富士通、理研、東京工業大学、アイルランドのユニバーシティ・カレッジ・ダブリン、九州大学による国際共同研究グループが、2015年7月14日に発表した。

 スーパーコンピュータの性能ランキングには、演算処理能力を競う「TOP500」があるが、今回、京が首位を獲得したGraph500は、単なる演算ではなく、複雑なデータを分析するグラフ解析能力をランク付けするものだ。計算速度だけでなく、アルゴリズムやプログラムを含めた総合的な能力が求められる。

約1年ぶりの首位

 今回Graph500の測定に使われたのは、京が持つ8万8128台のノード*1)のうちの8万2944台だ。ベンチマークのスコアは3万8621GTEPS(ギガテップス*2))。

*1)ノード:スーパーコンピュータにおけるオペレーティングシステム(OS)が動作できる最小の計算資源の単位。「京」の場合は、ひとつのCPU(中央演算装置)、ひとつのICC(インターコネクトコントローラ)、および16GBのメモリから構成される。
*2)TEPS(Traversed Edges Per Second):Graph500ベンチマークの実行速度をあらわすスコア。Graph500ベンチマークでは、与えられたグラフの頂点とそれをつなぐ枝を処理する。Graph500におけるコンピュータの速度は1秒間当たりに調べ上げた枝の数として定義されている。

 2014年6月に1位を獲得した時には、1万7977GTEPS、2014年11月に2位となった時には1万9582GTEPSだった。今回、国際共同研究グループによって、京のシステム全体をより効率的に利用するためのアルゴリズム改良が行われた。その結果、従来の2倍近くの性能向上を達成し、ランキング1位の奪還を実現したという。

順位 システム名称 設置場所 ベンダー 国名 ノード数 プログラムスケール GTEPS
1 理研 計算科学研究機構 富士通 日本 82,944 40 38,621
2 Sequoia ローレンス・リバモア国立研究所 IBM アメリカ 98,304 41 23,751
3 Mira アルゴンヌ国立研究所 IBM アメリカ 49,152 40 14,982
4 JUQUEEN ユーリッヒ研究所 IBM ドイツ 16,384 38 5,848
5 Fermi CINECA IBM イタリア 8,192 37 2,567
6 天河2A 国防科学技術大学 NUDT 中国 8,192 36 2,061
7 Turing GENCI IBM フランス 4,096 36 1,427
7 Blue Joule ダーズベリー研究所 IBM イギリス 4,096 36 1,427
7 DIRAC エジンバラ大学 IBM イギリス 4,096 36 1,427
7 Zumbrota EDF社 IBM フランス 4,096 36 1,427
7 Avoca ビクトリア州生命科学計算イニシアティブ IBM オーストラリア 4,096 36 1,427
「Graph500」ランキングの上位10位。なお、「プログラムスケール」とは、Graph500ベンチマークが計算する問題の規模をあらわす数値。グラフの頂点数に関連した数値であり、プログラムスケール40の場合は2の40乗の数の頂点から構成されるグラフを処理することを意味する

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