連載
“ネットワーク研究者”がネット詐欺に遭った日:実録! ネット詐欺(前編)(3/5 ページ)
2015年7月のある暑い日。私は自分がインターネット利用詐欺に遭ったことに気付きました。19歳でPCを譲り受けて以来、ネットワークとともに生き、インターネットの商用発展にできる限り尽くし、自称“ネットワーク研究者”でもある私が、ついにインターネット利用詐欺の餌食となってしまったのです。
奇妙な違和感
半日考えて、最終的に「買い」と判断したので、深夜にその通販サイトから、氏名、住所、メールアドレスなどを入力して、自動応答メールが届くのを待ちました。ただし、通販サイト用作った、一時使用のメールアドレスを使いました。
しかし、いつまでたってもメールが届かないので、私のサイトのメールサーバで不調が発生しているのかと思い、自分が通常使っているメールアドレスを使って、再度、連絡を取りましたが、なんというか
―― 注文手続に対する奇妙な違和感
も感じていました。
(この段階で、私の氏名、住所、電話番号、メールアドレスは、全てサイト側の手に渡ったことになります。)
返信メールは、翌日の昼に、「馬越綾子(umakoshicooks@hotmail.com)」なる人物から届きました。
このメールアドレス(umakoshicooks@hotmail.com)を、検索エンジンで探してみてください。偽サイトのメールアドレス一覧の中で発見できます。私は、この程度のチェックも怠っていたのです。
また、メールの赤線の部分をご覧ください。不自然な日本語になっていますし、銀行口座の名義人が法人名ではなく個人名(カン シュウシン)になっています。
そして、「3〜5日」と書かれている部分のことを覚えておいてください(後で説明します)。
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