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インターシル、パワーMOSFETメーカーを買収:革新的な電力段の技術開発を加速
インターシルは、パワーMOSFET製品を提供するGreat Wall Semiconductor(GWS)を買収した。クラウドコンピュータや宇宙機器、モバイル機器などをターゲットに、パワーマネジメントICの製品競争力を高めていく。
インターシルは2015年9月11日、パワーMOSFET製品を提供するGreat Wall Semiconductor(GWS)を買収したと発表した。クラウドコンピュータや宇宙機器、モバイル機器などの電源用途に向けたパワーマネジメントICの製品競争力を高めていく。
GWSは、横型低電圧パワーMOSFETに関する設計/プロセス技術や、小型チップスケールパッケージ技術などで強みを持つ。これらの技術をベースに、クラウドコンピュータや宇宙機器、モバイル機器などに用いられる電源システムの変換効率向上や小型化などに貢献してきた。
一方、インターシルはパワーコントローラIC製品などを供給しており、ユニークな技術を保有するGWSの買収によって、電力段に用いるスイッチング素子技術/製品が加わることになる。両社の技術を統合することで、高い効率と集積度を実現したパワーマネジメントICの開発が可能となる。
インターシルはGWS買収に当たり、現金で1900万米ドルを支払う予定である。そして契約発効後も2016年までのビジネス成果に応じて、最大400万米ドルを追加で支払うことになっている。
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