ザイリンクス、16nm世代FPGA「Zynq」を出荷:予定より3カ月ほど早く
Xilinx(ザイリンクス)は2015年9月30日(米国時間)、16nmプロセスを用いたFPGA「Zynq UltraScale+ MPSoC」の特定顧客向けサンプル品の出荷を開始したと発表した。
特定顧客向けに、一般向けは2016年1〜3月
Xilinx(ザイリンクス)は2015年9月30日(米国時間)、16nmプロセスを用いたCPUコア搭載型FPGA「Zynq UltraScale+ MPSoC」の特定顧客向けサンプル品の出荷を開始したと発表した。当初、2015年末としていた出荷開始時期を、約3カ月ほど前倒しした格好だ。
Xilinxは、20nmプロセス採用FPGAに続く、次世代FPGAとして、TSMCの16FF+(FinFET プラス)プロセスを採用した「UltraScale+」ファミリを展開する。今回、特定顧客向けサンプルの出荷を開始したZynq UltraScale+ MPSoCは、16nm プロセスを採用する同ファミリとして初の製品となった。
Zynq UltraScale+ MPSoCは、CPUコアとして「ARM Cortex-A53」を4個、「同-R5」を2個を搭載。従来のCPUコア搭載型FPGA「Zynq」と比べ「単位ワット当たりのシステム性能を最大5倍高めた」(同社)としている。
「3世代連続で、業界に先駆け製品化」
プログラマブル製品グループ担当エグゼクティブバイスプレジデントのVictor Peng氏は今回の出荷を受けて「Xilinxは、28nm、20nm、16nmプロセスと3世代続けて業界に先駆けて、最先端製品を製品化できた」とコメントしている。
なお、Zynq UltraScale+ MPSoCの一般顧客向けサンプル出荷は2016年1〜3月を予定している。
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