ルネサスが米国でDevConを開催、その理由とは:Renesas DevCon 2015(1/2 ページ)
ルネサス エレクトロニクスは2015年10月12〜15日にかけて、プライベートイベント「Renesas DevCon 2015」を米国ロサンゼルス近郊にて開催中だ。今回のDevConを米国で開催する狙いについて、同社の執行役員常務兼CSMO(Chief Sales Marketing Officer)およびグローバル・セールス・マーケティング本部 本部長である高橋恒雄氏に聞いた。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)のプライベートイベント「Renesas DevCon 2015(以下、DevCon 2015)」が2015年10月12日(米国時間)、米国カリフォルニア州オレンジカウンティで幕を開けた。「Accelerate. Innovate. Differentiate.」をテーマに掲げ、12〜15日の3日間にわたり開催される。
ルネサスによると、DevCon 2015の登録者数は1400人。当初の予想を上回り、会場であるホテルHyatt Regency Orange Countyが、DevCon 2015のために貸し切りとなるほどの規模となった。
ルネサスは、2014年9月に東京で「Renesas DevCon Japan 2014」が、2015年1月には大阪で「Renesas DevCon JAPAN in OSAKA」を開催した。今回、DevCon 2015を米国で開催する理由は何なのか。同社の執行役員常務兼CSMO(Chief Sales Marketing Officer)およびグローバル・セールス・マーケティング本部 本部長である高橋恒雄氏に話を聞いた。
米国で開催する狙いは
EE Time Japan(EETJ) DevCon 2015では「Accelerate. Innovate. Differentiate.」がテーマになっていますが、今回、米国でDevConを開催することの狙いを教えてください。
高橋恒雄氏 米国で開催した理由はいくつかあります。1つは、シリコンバレーというイノベーションが起きている場所にRenesas Electronics America(REA)があるということで、REAのパートナーを含めたさまざまなメーカーに、『当社とどのように協業して世の中を変えていけるか』を見ていただきたかった、というのがあります。
もう1つは、2年前ほどからREAで開発が始まった、IoT(モノのインターネット)機器向けの設計基盤『Renesas Synergyプラットフォーム(以下、Synergy)*)』を本格的に披露することです。米国発の製品を見ていただきたい。これが狙いです。
*)関連記事:ルネサス、IoT向けに動作保証されたARMマイコンとソフトを一体で提供へ
あとは自動車ですね。自動車もシリコンバレーや(ミシガン州)デトロイトで開発が進んでいる最先端の技術を搭載したクルマを披露しています。
ルネサスは日本に本社があるメーカーですが、今回は米国で開催するということで、米国特有の背景を踏まえ、IT系の先端技術をIoT分野と自動車分野の両方に搭載したものを展示しています。
EETJ REAのプレジデントであるAli Sebt氏の意向を反映したものにもなっているのでしょうか。
高橋氏 そうですね。DevConは開発者のための会議ですので、どちらかというとハンズオン(参加体験、実用体験)やセミナーがメインになっています。基調講演をたくさん用意するという形式もあるのですが、それよりも開発者に来ていただくことを念頭に置いています。(広告的な要素を押し出すのではなく)実際のビジネスを取りに行くということをSebt氏が目指していますので、それに沿った形となっています。
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