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3Dプリンタで小型基板を安価に作製トリリオン・センサー社会実現の鍵(2/2 ページ)

米国で開催されたプリンテッドエレクトロニクス(印刷エレクトロニクス)関連の展示会では、複数のメーカーが、小型のプリント基板を印刷する3Dプリンタを紹介した。3Dプリンタを使えば安価な基板を作製できる可能性があり、これが「トリリオン・センサー社会」実現の鍵になるとの声もある。

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トレース幅が課題

 HPのStasiak氏は、「Nano Dimensionのような企業には、従来よりも安価なプリント回路基板をぜひ実現してほしい」と述べる一方で、「ただし、インクジェット方式を採用した3Dプリンタは、現時点ではフェムトリットル(fl)オーダーのインク吐出でも、比較的トレース幅の広い回路を印刷する用途に限定されている」と課題を指摘した。

Nano Dimensionの「DragonFly 2020」
Nano Dimensionの「DragonFly 2020」。後ろは共同設立者でCEOを務めるAmit Dror氏

「Printed Electronics USA 2015」で見た3Dプリンタ

 ここからは、Printed Electronics USA 2015で見つけた、回路基板を印刷する3Dプリンタを幾つか紹介していこう。

Voxel 8の共同設立者のMichael Bell氏
Voxel 8の共同設立者のMichael Bell氏と同社の3Dプリンタ。自社開発の材料を使う押し出し方式の3Dプリンタである。Voxel 8は、ベンチャーキャピタルから1300万米ドルを調達した
Owl Worksの3Dプリンタ「Morpheus」
Owl Worksの3Dプリンタ「Morpheus」と、同社のCMO(Chief Marketing Officer)であるS.J. Park氏。Morpheusは2016年春ごろの発売を予定していて、その時の想定価格は500米ドルだという。比較的安価なUV光源と液晶ディスプレイを使うことで、レーザーを使う3Dプリンタに比べてコストを抑えることができた
Qualcommの研究員であるStein Lundby氏
Qualcommの研究員であるStein Lundby氏。持っているのは、印刷したプラスチックセンサーのプロトタイプである

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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