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攻撃的ホームセキュリティ ―― メイドが侵入者を迎え撃つ江端さんのDIY奮闘記 EtherCATでホームセキュリティシステムを作る(8)(7/8 ページ)

さて、今回はいよいよEtherCATでホームセキュリティシステムの構築を開始します。「江端さんのDIY奮闘記」の名に恥じない作業風景をご覧いただきましょう。

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 このような作業を経て、先ほど、家の中のEtherCATのスレーブの設置を完了しました。以下は、稼働テスト中の動画です。

動画が取得できませんでした
江端家ホームセキュリティシステム(テスト稼働)

 ここに、全長25mのイーサネットケーブルで接続された、EtherCATベースの江端家ホームセキュリティシステムが、ようやく完成しました。

 この後も、センサーのキャリブレーション(調整)などが必要になるのですが、まあ、このシステムでは、「センサー値の変化値」さえ捉えられれば十分ですので、さほど難しい作業にはならないと思っています(ただし、家族がリビングから消える深夜にならないと、調整ができませんが……)。

作業を終えて……

 “SOEM”は、NICやOSのリアルタイム性なんぞ、完全に無視して、単なるWindowsのアプリケーションとして動作してくれるので、私のような週末エンジニアが、気楽にホームセキュリティシステムを作るようなケースには適しているように思います。

 また、今回は、1個100円程度のセンサーを、ほとんど補正回路抜きで、そのままEtherCATスレーブに接続する(信号電圧を直接突っ込む)という「荒技」もご覧いただきました(なんとか動いています)。

 特に、今回は、この連載の題目でもある「江端さんのDIY奮闘記」の名に恥じない作業風景をご覧いただいたと自負しております。

 しかし、意外に一番難しかったのが、家族の(特に嫁さん)の同意でした。

 家族を守るためのシステムが、家族から好意をもって受け取られないのは、なかなか、切ないものです。

 ――まあ、2階の私の部屋から、突然、1階のパトランプを回すコマンドを送り込む私にも、責任の一端はあるとは思うんですけど。


 しかし、今回の“SOEM”によるホームセキュリティシステムでは、IOMap[]との対応の手探り作業が大変でした。今回は、システムの構成(スレーブの数や種類)が決まっているので良いのですが、今後の拡張を考えると、“SOEM”で開発を続けるのは難しいかな―― と思うようになってきました。

 そこで、次回は番外編として、今回作ったセキュリティシステムをベースとして、商用のPCベースのマスタを試してみたいと思っています。

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