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スマホの次なるフロンティアは“マイク”「Mobile World Congress(MWC) 2016」(1/3 ページ)

「Mobile World Congress(MWC) 2016」では、スマートフォンで追求する機能について、次なる傾向が垣間見えた。録音性能、つまりはマイクだ。

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4Kは対応済み、では音質は……?

画像はイメージです
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 次世代スマートフォンは今や、4Kビデオ撮影に対応した機能を期待できるレベルにまで進化している。しかし、録音品質に関してはどうなのだろうか。

 「Mobile World Congress(MWC) 2016」(2月22〜25日、スペイン バルセロナ)では、MEMSマイクロフォン(以下、MEMSマイク)メーカー数社が、「スマートフォンの次なるフロンティアは、より高品質の音声/オーディオの実現だ」と語っている。

 優れたアコースティック性能を備えたMEMSマイクの開発に取り組んでいるメーカーとしては、まずInfineon Technologies(以下、Infineon)が挙げられる。同社は、香港を拠点とするAAC TechnologiesにMEMSシリコンを提供している。また、新興企業であるVesperは、世界初となる圧電MEMSマイクの開発を手掛けたメーカーだ。VesperはMWC 2016において、AAC Technologiesとの間でパートナー契約を締結したことを発表している。

 Vesperにとって、今回のAAC Technologiesとのパートナー契約締結は、飛躍的進歩への突破口となるだろう。フランスの市場調査会社であるYole Développementによれば、AAC Technologiesは、Apple製品(「iPhone」および旧世代「iPad」のほぼ全種類)向けにMEMSマイクを供給している主要メーカーとして広く知られている。AAC Technologiesでゼネラルマネジャー兼研究開発担当バイスプレジデントを務めるRoger Tay氏は、EE Timesの取材に対し、「当社は世界スマートフォン市場において、50%を超えるシェアを獲得している」と述べている。

 AAC Technologiesは2014年に、Vesperの少数株主となった。このためAAC Technologiesにとっても、Vesperとの提携は非常に重要な意味を持つ。今回の契約締結から、AAC Technologiesが、圧電技術を採用したMEMSマイクの実用化にいかに関心を持っているかがよく分かる。圧電技術は、現在既に量産出荷が開始されている容量性MEMSマイクで使われている技術とは、根本的に異なる。

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