日本のICメーカーの世界シェアは8%――2015年:米国54%、韓国20%
IC Insightsは2016年4月、2015年におけるICメーカーの本社所在地別売り上げシェアを発表した。国内ICメーカーの売上高は、世界IC市場の8%にとどまった。
IDM、ファブレスのバランスが取れている米国が54%で首位
米調査会社のIC Insightsは2016年4月、2015年におけるICメーカーの本社所在地別売り上げシェアをまとめ、公開した。それによると、世界IC総売上のうち、54%を米国メーカーが占め、日本メーカーのシェアは8%にとどまったという。
IC Insightsが公表した統計は、ICメーカーの本社所在地別にみた売り上げシェア統計。例えば、韓国に本社を置くSamsung Electronicsが米国テキサス州オースティン工場で製造したICの売り上げは、韓国企業の売り上げとしてカウントしている。
その結果、2015年におけるIC世界売上高に占める米国ICメーカーの売り上げは54%に達した。次いで、韓国がシェア20%。3番目に日本が8%で続いた。なお4番目は7%で台湾、5番目は6%で欧州。3〜5番目の差はわずかで、「2015年末に欧州のNXP Semiconductorsが米国のFreescale Semiconductorを買収した影響で、2016年は台湾と欧州が逆転する可能性ある」とIC Insightsは指摘している。なお、中国企業のシェアは3%にとどまっている。
米国以外は、ビジネスモデルに偏り
IC Insightsは、同時に、IDM(垂直統合型)、ファブレスの業態別でのシェアも算出している。IDM ICメーカーの総売り上げに占める本社所在地別シェアは、米国が51%で首位。2位韓国(28%)、3位日本(11%)と、IC全体でのシェアと上位3つに関しては変わらなかった。4位は、IC全体5位の欧州で、5位はIC全体4位の台湾と、IDMとIC全体で順位が入れ替わった。IDMにおける中国のシェアは1%に満たなかった。
ファブレスICメーカーの総売上高におけるシェアについても、米国がシェア62%で1位となった。IDM、ファブレスの両業態ともに米国ICメーカーが50%を超える占有率を達成した。
ファブレスにおけるシェア2位は台湾で18%。3位は中国が10%で続いた。逆に、日本、韓国はシェア1%に満たず、欧州もシェア2%にとどまり、米国以外での地域では、ICメーカーのビジネスモデルが、IDM/ファブレスのどちらかに一方に偏っていることが浮き彫りになった。
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