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NEDOが人工知能技術の進展予測を公表2030年には人工知能は小中学生並みに!?(1/2 ページ)

NEDOは2016年4月21日、人工知能技術の進展予測と、産業界に与える効果をまとめた「次世代人工知能技術社会実装ビジョン」を公表した。

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 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2016年4月21日、人工知能技術の進展予測をまとめた「次世代人工知能技術社会実装ビジョン」を公表した。

 同ビジョンは、現在から2020年まで、2020年から2030年まで、2030年以降という3つの時間軸を設け「ものづくり」「モビリティ」「医療/健康、介護」「流通/小売り、物流」の4分野でどのように人工知能技術と関連技術の進展予測とその効果を示したもの。2015年12月から有識者からなる検討会での議論を経て、作成に至った。

 同ビジョンの策定の狙いや位置付けについてNEDO技術戦略研究センター新領域・融合ユニット長の平井成興氏は「人工知能の研究開発目標と産業化のロードマップ策定のため、人工知能技術戦略会議の創設など政府の取り組みが進んでいる。そうした取り組み、議論の土台となるべく、人工知能技術開発の道筋や影響を可視化するためビジョンを作成した。NEDOとしては、このビジョンを基に、産業界、学術界などさまざまな方面と意見交換を行い、ビジョンをブラッシュアップしていく。政府の人工知能技術戦略会議で議論される予定の人工知能の産業化のロードマップの策定にも(ビジョンは)貢献していく予定」と語った。

2030年以降は大人の知能に

 公表したビジョンの内容について、平井氏は「全体として、2020年までは幼児期の知能、2020〜2030年は小中学生相当の知能、そして2030年以降には大人の知能が実現されると例えられ、次第に量、質が拡大していく内容」とした。


次世代人工知能技術社会実装ビジョンの全体概要 (クリックで拡大) 出典:NEDO

マニピュレーターが進化

 ものづくり分野では、主にロボットでの人工知能技術の応用が進むことになる予測。マニピュレーター(ロボット/機械の手や腕に相当する部分)が時間を追って高度化し、扱える物体の種類が拡大すると予想。2030年までに特定のタスクに関する背景知識を踏まえて必要な作業を自ら学習し的確な動作を出力するロボットが登場し、2030年以降には特定タスクに限らず、必要な作業を自ら学習するようになるとした。


モノづくり分野における次世代人工知能技術社会実装ビジョン (クリックで拡大) 出典:NEDO

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