もふもふなスポンジセンサー、人とロボットをつなぐ:TECHNO-FRONTIER 2016
佐竹製作所発のベンチャー企業であるタッチエンスは、3次元方向の検出が可能なスポンジ型センサーを展示した。触ったときの感触が良いため、人とロボットの接点などに応用できるという。
タッチエンスは、2016年4月20〜22日に幕張メッセで開催された「TECHNO-FRONTIER 2016(テクノフロンティア 2016)」で、3次元方向の検出が可能なスポンジ型センサーを展示した。同センサーは、スポンジ表面の押しこみ量を計測。スポンジ表面の4点の変位を計測することで、傾きや“つまむ”動作の検出が可能になるという。
機械と人との接点に
人が触ったときの感触が良いため、利用例の1つに人と多く接するロボット(家事や介護など)のヒューマンマシンインタフェースを挙げる。他にも自動車のシートや医療用ベッドなどに埋め込むことで、対象者の姿勢や動きを検知するのにも有効だ。説明員は「他の触覚センサーと比較して、小型化とコストダウンが期待できる」と語る。
また、アミューズメント面での利用も可能だ。同社は既に、楽器デザイナーの中西宣人氏と共同プロジェクトを立ち上げ、3Dタッチインタフェースを開発。さまざまな奏法に対応できる新たな演奏ツールとしている。
佐竹製作所発の6年目ベンチャー
タッチエンスは、佐竹製作所の1事業部門として2010年に設立。東京大学と産学連携を活用して開始したセンサー事業が基盤となっている。2011年に分社化し、佐竹製作所の子会社となった。
同社のWebサイトによると、「佐竹製作所が経営資源を提供し、東京大学のセンサー開発者である教授/特任助教授が2011年に非常勤取締役として参画。日本政策金融公庫が資金をサポートする産学官連携のスキームにて誕生した新会社」という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 従来より実装面積30%削減したモータードライバIC
サンケン電気は、「TECHNO-FRONTIER 2016」(2016年4月20〜22日/幕張メッセ)で、サーミスター内蔵3相モータードライバIC「SCM3600C」シリーズを展示した。競合他社の製品にはない、デッドタイムを短くすることができる「上下同時ON防止機能」を搭載しているという。 - 電源設計、モジュール製品で競争力を強化
リニアテクノロジーは、「テクノフロンティア 2016」で、電源モジュール「μModule」とPSM(Power System Management)製品による大規模FPGA向け電源ソリューションなどを提案した。 - 定格電圧600Vを実現したアルミ電解コンデンサー
ニチコンは、「TECHNO-FRONTIER 2016」(2016年4月20〜22日/幕張メッセ)で、定格電圧600Vと「業界最小」(同社)という小型サイズを実現したアルミ電解コンデンサーを展示した。 - フルSiCパワーモジュール、三菱電機が拡充
三菱電機は、「テクノフロンティア 2016」で、SiC(炭化ケイ素)パワーモジュール製品について、主な用途別に最新のフルSiC IPM(Intelligent Power Module)/PFC(Power Factor Module)などを紹介した。