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2016年Q1の半導体メーカー、軒並みマイナス成長シャープはトップ20社圏外に

IC Insightsが発表した2016年第1四半期(1〜3月期)の半導体メーカー売上高ランキングでは、上位10社のうち8社が前年同期比でマイナス成長となった。SK Hynixは20社の中で最も大きい−30%となっている。また、シャープが上位20社から脱落した。

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 米国の市場調査会社であるIC Insightsは2016年5月12日(現地時間)、2016年第1四半期(1〜3月期)における半導体メーカーの売上高ランキングを発表した。それによると、上位10社のうち8社が前年同期比でマイナスとなった。さらに、上位20社のうち7社は、2桁のマイナス成長となっている。

2016年第1四半期半導体メーカー売上高ランキング
16Q1順位 15Q1順位 社名 15年Q1売上高 16年Q1売上高 前年同期比の成長率
1 1 Intel 12,067 13,115 9%
2 2 Samsung Electronics 9,336 9,340 0%
3 3 TSMC 6,995 6,122 ▲12%
4 7 Broadcom 3,679 3,550 ▲4%
5 4 Qualcomm 4,434 3,337 ▲25%
6 5 SK Hynix 4,380 3,063 ▲30%
7 6 Micron Technology 4,061 2,930 ▲28%
8 8 Texas Instruments 2,940 2,840 ▲5%
9 10 東芝 2,619 2,446 ▲7%
10 9 NXP Semiconductors 2,636 2,224 ▲16%
11 12 Infineon Technologies 1,666 1,776 7%
12 13 MediaTek 1,506 1,691 12%
13 11 STMicroelectronics 1,700 1,601 ▲6%
14 14 ルネサス エレクトロニクス 1,470 1,415 ▲4%
15 17 Apple 1,260 1,390 10%
16 15 GLOBALFOUNDRIES 1,436 1,360 ▲5%
17 20 NVIDIA 1,118 1,285 15%
18 16 ソニー 1,272 1,125 ▲12%
19 18 UMC 1,140 1,034 ▲9%
20 21 AMD 1,030 832 ▲19%
    上位20社合計 66,745 62,440 ▲6%
売上高の単位は百万米ドル。出典:IC Insights

シャープだけがトップ20社圏外に

 2015年第1四半期に上位20社にランクインしたほとんどの企業が、今回も20位以内にとどまった中、シャープだけがトップ20社圏外となった。IC Insightsによるとシャープの成長率は−30%だったという。代わってAMDが、今回のランキングに食い込んだ。

 首位のIntelは、前年同期比で9%増と20社の中では高い成長率を達成した。だが同社の先行きにも暗雲が立ち込めている。2016年4月に最大で1万2000人を削減する計画を発表した直後の5月には、モバイル向けSoC(System on Chip)「Atom」シリーズの終了を発表した。モバイルSoC事業を手放す代わりに、モデム技術や5G(第5世代移動通信)に注力していくとしている。

 Samsung Electronicsは横ばいとなったが、同じ韓国企業のSK Hynixは−30%と、上位20社の中で最大の落ち込みとなっている。

 4位のBroadcomは、Avago Technologiesが2016年2月に、前年同期7位だったBroadcomを買収した後、社名変更した「新・Broadcom」であり、売り上げ値は旧Avagoと旧Broadcomの合算値となっている。なお、Broadcomは買収直後から一部の事業を廃止することも視野に入れていると説明していたが、ワイヤレスIoT(モノのインターネット)事業をCypress Semiconductorに売却することで合意したと、同年4月に発表されている。

 ルネサス エレクトロニクスは4%減にとどまり、順位も前年同期比と変わらず14位を維持したが、2016年5月11日に行った決算説明会では、為替や熊本地震などの影響もあり、同社が進める「変革プラン」に課題が残っていることが浮き彫りとなった。

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