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モバイルの次はIoT/車載で躍進狙うMediaTekワイヤレスジャパン/WTP 2016(2/2 ページ)

台湾MediaTekは、「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP) 2016」(2016年5月25〜27日/東京ビッグサイト)に出展し、同社が提案する5G(第5世代移動通信)向け要素技術などを紹介した。売上高は好調だが利益面では厳しい状態となっているMediaTek。メディアテックジャパンのジェネラルマネジャーである櫻井義孝氏は、「5Gなど新しい市場に早く参入することが利益増加の鍵」と語る。

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車載関連では、戦略的な事業売却も

 さらにMediaTekは車載事業にも注力する。5Gにおいて、自動車が重要なアプリケーションの1つになるとみているからだ。同社は2016年5月13日(台湾時間)、MediaTekの中国の子会社で、カーナビゲーションシステムの開発/販売を手掛けるAutoChipsを、中国NavInfoに6億米ドルで売却することを発表した。NavInfoは、カーナビゲーション向けデジタルマップの専業メーカーで、同市場では世界第3位の売上高である。MediaTekはこの売却を「戦略的な協業」と位置付けていて、今後も1億米ドルの規模の投資を行う予定だ。AutoChipsは、車載アフターマーケットのみを対象としていた。櫻井氏は「だがアフターマーケットは規模が小さいので、それ以外にも拡張したかった。NavInfoは中国の車載市場に強いネットワークを持っているので、今回売却するに至った」と述べている。

 車載事業においては、MediaTekは今後もこのようにM&Aを行ったり、ジョイントベンチャーを設立したりする方針だという。「当社は車載向けの技術は持っている。だがそれを市場に投入する販路は持っていない。そのため、車載市場に販路を持つメーカーと組んでビジネスを行っていくことを考えている」(櫻井氏)。

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