IoTデバイスを魔の手から救うセキュリティ技術:ルネサス「必要な機能を、全て、簡単に」(1/2 ページ)
ルネサス エレクトロニクスは、IoT(モノのインターネット)のエンドデバイス向けに、汎用マイコンを使用したセキュリティソリューションの提供を順次開始すると発表した。第1弾は、強固なセキュリティ機能を持つ32ビットマイコン「RX231」。評価ボードと各種ソフトウェアを活用することで、セキュリティを強化した組み込み機器の開発を容易にできるという。
セキュリティを強化した組み込み機器の開発を容易に
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2016年6月27日、IoT(モノのインターネット)のエンドデバイス向けに、汎用マイコンを使用した「組み込みセキュリティソリューション」の提供を順次開始すると発表した。
ルネサスは第1弾として、2015年6月に発表した白物家電や産業機器向けの32ビット汎用マイコン「RX231」のセキュリティ評価キットを提供開始した。RX231の強固なセキュリティ機能に加えて、評価ボードと各種ソフトウェアを活用することで、セキュリティを強化した組み込み機器の開発を容易にできるという。
標準価格は約5万6000円。ルネサスのハイエンドMPU製品「RZファミリ」などへの対応も進めていく。
「必要なセキュリティを、全て、簡単に」
ルネサスは、同ソリューションのコンセプトに「必要なセキュリティを、全て、簡単に」を掲げる。IoTの普及で、クラウドなどのネットワーク接続や、組み込みシステム自身がリアルタイムに情報を処理する必要が出てきた。それに伴い、「エンドデバイスがネットワーク全体の攻撃の踏み台にならないためには、よりインテリジェント化し、エンドデバイス自身で判断して守れるように自律させることが重要」(ルネサス)とする。
しかし、セキュリティ強化には多くの機能が求められ、そのレベルが高いほど開発の難易度が高くなってしまう。そのため、エンドデバイスの「セキュリティレベル強化」と、「セキュリティ導入の容易化」を両立することが求められているという。
ルネサスは、機器認証技術や耐タンパ技術で培ってきたノウハウと、汎用マイコンの実績を掛け合わせることで、組み込み機器向けセキュリティを展開している。特長的なのは、機密情報をハードウェアで守る「トラステッドセキュアIP」だ。
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