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これからも技術者が使いやすいオープンなシステムをLabVIEW誕生30周年(1/2 ページ)

National Instruments(NI)の年次カンファレンス「NIWeek 2016」が、テキサス州オースチンで開幕した。1日目の基調講演では、NI設立40周年、LabVIEW誕生30周年を迎え、これまでを振り返るとともに、NI製品群を使った超高速処理によって可能になった最先端の事例を紹介した。

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「NIWeek 2016」現地レポート

 National Instruments(ナショナルインスツルメンツ、以下NI)は2016年8月2日(現地時間)、本社を構える米国テキサス州オースチンのコンベンションセンターで、毎年恒例となっているテクニカルカンファレンス「NIWeek 2016」(8月2日〜4日)を開催した。開発者、研究者、パートナーほか数千人が集まり、230以上の技術セッションや、125社以上が出展する展示エリアでNI製品の最新情報について触れる。


「NIWeek 2016」の会場(テキサス州オースチン) (クリックで拡大)

NI創立40周年

 8月2日の基調講演では、創設者で社長兼最高経営責任者(CEO)のJames Truchard氏が登壇し、設立40周年を迎えた同社の歩みを紹介した。Truchard氏は当初から明確な軸を定め、長期のプランを立てていた。初期のポイントになったのはGPIB(IEEE 488)に取り組んだことだという。GPIBを使うことで、計測器とコンピュータをつないで計測するという方向性が定まった。設立10年後に生まれたLabVIEWはこれをさらに加速し、コンピュータで計測器を制御/ソフトウェアで計測を自動化するという、今に続くビジョンが形作られた。


National Instruments社長兼最高経営責任者(CEO)のJames Truchard氏 (クリックで拡大)

 NIが重視するのは、ソフトウェアとハードウェアを組み合わせてさまざまな技術をつなげるプラットフォームと、オープンなソフトウェア/ハードウェアによるエコシステムだ。NIが全ての技術を把握しているわけではなく、1番理解しているのは現場のエンジニアや科学者であり、彼らが使いやすいオープンなシステムを提供していくことが最も大事だとTruchard氏は話した。

30年目の最新「LabVIEW」発表

 Truchard氏のスピーチに続いてステージで紹介されたのは30年目を迎えたLabVIEWの最新バージョン「LabVIEW 2016」だ。細かな改良は常に行われているが、今回の目玉は並列動作するコードセクション間の複雑な非同期通信を、1本のワイヤで表現できる「チャンネルワイヤ」を搭載した。これはLabVIEWの生みの親であるJeff Kodosky氏がずっと実装を目指してきたものだという。何本も必要だったワイヤが1本にまとまることでコードの可読性が高まるとともに、開発時間の短縮が可能としている。


1986年にリリースした「LabVIEW 1.0」はMacintoshで動いていた。その後Windows版、Sun版などもリリースする (クリックで拡大)

Enthoughtが提供する「Python Integration Toolkito for LabVIEW」によって、PythonベースのスクリプトをLabVIEWアプリケーションに組み込めるようになった (クリックで拡大)

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