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日本論文の採択件数は14件、企業投稿数が減少ISSCC 2017プレビュー(1/3 ページ)

2017年2月に開催される「ISSCC 2017」の概要が明らかとなった。論文全体の投稿数や採択数が増加する中で、日本は企業からの投稿数が大幅に減少したこともあり、採択数は前回より4割も減った。

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地域別の論文採択数、北米がほぼ半数占める

 半導体集積回路技術の国際会議「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference)」は2016年11月14日、東京都内で会見し、2017年2月5〜9日に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催する「ISSCC 2017」の概要を発表した。アドバンストプログラムは、11月中にもISSCCのウェブサイトよりダウンロードすることが可能になる。

 ISSCCは、半導体集積化電子回路技術およびシステム集積化技術に関して、最先端の研究成果が発表される国際会議である。64回目となるISSCC 2017のテーマは、「INTELLIGENT CHIPS FOR A SMART WORLD」。半導体集積回路とシステム化技術の革新が、仮想世界と現実世界の融合を一層進展させる。IoE(Internet of Everything)や実時間解析を実現していくためには、より知的な半導体チップが不可欠となる。ISSCC 2017では、スマートにつながれた社会を実現するための基盤となりうる、さまざまな先端技術が紹介される。

 ISSCC 2017会期中は、4件の「基調講演」を始め、「チュートリアル」「一般論文」「ショートコース」などが予定されている。「パネル討論」や「デモセッション」なども用意されている。会見では、ISSCC Far East Chairを務める井上淳樹氏とFar East Vice Chairを務めるSungdae Choi氏が、ISSCC 2017のプログラム概要や技術トレンドを紹介した。また、分野ごとの論文ハイライトとして、各担当者が注目論文の概要を説明した。

ISSCCのFar East Vice Chairを務めるSungdae Choi氏(左)と、Far East Chairを務める井上淳樹氏(右)

2017年の論文投稿数、過去5年間で最高

 ISSCC 2017の投稿数は641件で、過去5年間では最高の件数となった。前回(ISSCC 2016)の595件に比べて7.7%増加した。このうち、採択された件数(Invited paper除く)は205件で、前回(200件)より2.5%増えた。採択率は32.0%となり前年に比べ1.6ポイント減少した。地域別の採択論文数を見ると、北米地域からの採択数が98件(前回は84件)で、全体の48%を占めた。逆に欧州地域は39件で前回(48件)を大きく下回った。アジア地域からは前回と同じ68件で横ばい。

左は最近のISSCCにおける論文の投稿件数や採択件数などの推移、右は地域別採択論文数の推移 (クリックで拡大) 出典:ISSCC 2017

 ISSCC 2017は、世界20カ国/地域にある86の企業/大学/研究機関から論文が発表される。採択論文数を国/地域別にみると、米国が94件で圧倒している。その次は韓国の25件、台湾の15件、日本の14件、オランダの13件と続く。企業/大学/研究機関ごとの具体的な採択件数は明らかにしていないが、企業別ではMedia TekやIBM、Samsung、Intel、TSMC、Analog Devicesなどが、発表件数において上位に名を連ねている。

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