Wireless Geckoが真のマルチプロトコルMCUへ進化:無線の切り替えが可能に(1/3 ページ)
Silicon Laboratories(シリコン・ラボラトリーズ)は2017年3月、無線機能搭載マイコン「Wireless Gecko」の機能を強化した新製品群と、Wireless Gecko上で動作する無線プロトコルを任意に切り替えられる機能の提供を開始した。
マルチプロトコルSoCデバイス
Silicon Laboratories(シリコン・ラボラトリーズ/以下、Silicon Labs)は2017年3月、無線機能搭載マイコン製品群「Wireless Gecko」の新製品の量産を開始するとともに、Wireless Gecko上で動作する無線プロトコルを任意に切り替えられる機能を盛り込んだSDK(ソフトウェア開発キット)の提供を開始した。
Wireless Geckoは、ARM Cortex-M4コアベースのマイコンに、さまざまな無線プロトコルに対応するRF回路を搭載したデバイスで、Silicon LabsはマルチプロトコルSoCデバイスと位置付ける。対応する無線プロトコルは、Bluetooth、ZigBee、Threadと独自プロトコル。独自プロトコルは、Bluetoothなどが使用する2.4GHz帯だけでなく、サブギガヘルツ帯を使用するプロトコルにも対応し、マルチプロトコル、マルチバンド対応となっている点も大きな特長。Wireless Gecko1つでRFデバイスを外付けすることなく、各種無線プロトコルに対応するワイヤレス機器を実現できるデバイスとして、ホーム/ビルオートメーション、照明器具、産業用IoT(IIoT)用途で利用されている。
フラッシュ4倍、RAM8倍、新規ペリフェラル追加
Silicon Labsでは2017年3月から従来のWireless Gecko製品よりも内蔵メモリ容量やペリフェラルを拡充し、ディープスリープモード時の消費電流を従来の半分となる1.5μAに抑えた新しいWireless Gecko製品シリーズ「EFR32xG12」の量産出荷を開始した。従来製品では256Kバイトだった最大フラッシュメモリ容量を1024Kバイトと4倍に拡張。RAM容量は従来の最大32Kバイトの8倍になる最大256Kバイトに増やした製品をラインアップした。
ペリフェラルは、GPIOやUSART、I2Cといったインタフェースを大幅に増設。Silicon Labsのマイコン「Gecko」で実績のある静電容量型タッチセンシング制御機能(Cタッチ)をWireless Geckoとして初めて搭載した。
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