日本は「移動するIoT」をどう考えるべきか? 〜 産業用ドローンへの取り組み:JASA発IoT通信(3)(1/4 ページ)
ドローンは、移動しながらインターネットにつながるロボットであり、「移動するIoT」と呼べる。今回は、ドローンを「移動するIoT」と捉えつつ、さまざまな角度から考察していく。
組込みシステム技術協会(JASA) IoT技術高度化委員会 ドローンワーキンググループでは、経済産業省の「新産業構想ビジョン『移動する』(ヒトの移動、モノの移動)」に応えるべく、ドローンをテーマに活動している。JASAはドローンを移動しながらインターネットにつながるロボットと考えており、それはまさに「移動するIoT」の実現だ。今回は、ドローンをテーマに「移動するIoT」を考える。
新産業構造ビジョン「移動する」を実現する
2017年に発表された「経済産業省 新産業構造ビジョン 我が国の基本的戦略の全体像」によると、第5期科学技術基本計画で目指すべき将来像として「Society 5.0」が打ち出されている。Society 5.0はICTの進化などにより、オープンイノベーション、オープンサイエンスといった新しい潮流の中で知識や価値創造のプロセスが変化し、破壊的イノベーションが出現し社会環境の変化が加速されるとしている(要約)。
わが国の戦略4分野が打ち出されているが、その筆頭が「移動する」となっている。「移動する」とは「ヒトの移動」「モノの移動」があり、ここにドローンの活躍の場を見いだす。
日本の立ち位置「移動する」とそのアプローチには「自律的なエッジを実現」というキーワードがある。つまり、いち早くエッジ側(これは組込みシステムと言い換られる)を社会実装する必要性を語っている。エッジ側の重要性を考える、「移動するIoT」をエッジ側から考えることがわが国の強みを生かした戦略であると考えている。
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