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ニューラルプロセッサIP、AI搭載モバイルを後押しイマジネーションが発表(1/2 ページ)

Imagination Technologies(イマジネーションテクノロジーズ)が、ニューラルネットワークの処理に特化したアクセラレーター「PowerVR 2NX NNA」を発表した。モバイル機器にAI(人工知能)を搭載する動きが進む中、「今後のキーテクノロジーになる」と同社は語る。

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ニューラルネットワーク計算に特化

 英Imagination Technologies(イマジネーションテクノロジーズ、以下Imagination)は2017年9月21日(現地時間)、ニューラルネットワーク(Neural Network、以下NN)の計算に特化したアクセラレーター「PowerVR 2NX NNA」を発表した。Imaginationが新たに開発したIP(Intellectual Property)コアで、CPU IPコア、GPU IPコアとともに同社が提供するプロセッサIPコアの基本要素となる。


「PowerVR 2NX NNA」をSoC(System on Chip)に実装する際のブロック図の一例 出典:Imagination Technologies(クリックで拡大)

 PowerVR 2NX NNAは、機械学習ではなく推論向けに設計されたアクセラレーターで、スタンドアロンで使用することも、GPUやCPUと組み合わせて使うことも可能だ。これまではGPUなどで行われていたNN計算の処理に特化することで、より低消費電力で、より高速かつ高精度な演算が可能になるだけでなく、これによってGPUが他の処理を行えるので、チップ(PowerVR 2NX NNAとGPUを搭載したチップ)の差異化を図ることもできるという。

 ハードウェアIPの他に、マッピングとチューニングツール、サンプルネットワーク、評価ツールなどが開発リソースに含まれている。「PowerVR NX Mapping Tool」を使えば、「Caffe」「TensorFlow」などオープンソースのライブラリから容易にポーティングが行えるとする。なお、同社のPowerVR商品技術マーケティング シニアディレクターを務めるChris Longstaff氏は、「CaffeとTensorFlowは業界で標準的に使われているフレームワークなので、この2つをサポートしているが、顧客からのニーズがあればもちろん、他のフレームワークもサポートする」と述べている。Androidをサポートする。

 上記ツールの他、CPU、GPU、PowerVR 2NX NNAとの間で簡単に変換できるよう、「DNN(Deep Neural Network) API(Application Programming Interface)」も提供される。


「PowerVR 2NX NNA」は、推論向けのアクセラレーターである 出典:Imagination Technologies(クリックで拡大)

 Longstaff氏は、PowerVR 2NX NNAの特長として、低消費電力(inference/mW:ミリワット当たりの推論数)と、高コスト効率(inference/mm2:単位面積当たりの推論数)、2048MAC/クロックの演算性能、低いバンド幅を挙げる。


PowerVR 2NX NNAと、競合のDSPやGPUを、シリコン面積と性能で比較した結果。円の大きさは「inference/mW」を表しているので、大きければ大きいほどよい 出典:Imagination Technologies(クリックで拡大)

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