130万個の在庫とサービスで新たな競合にも強気:創業45年目のDigi-Key(1/3 ページ)
130万個の在庫を抱え、たった1カ所の倉庫から1時間当たり500箱を出荷する米Digi-Key。同社のDigital Business部門でバイスプレジデントを務めるJim Ricciardelli氏に、Digi-Keyの強みや、Amazonなどの“新たな競合”について話を聞いた。【訂正】
在庫は常時130万個以上
1972年、在庫数わずか36個からスタートした電子部品ディストリビューターの米Digi-Keyは、今や、常時130万個以上の部品をストックするディストリビューターへと成長した。フランチャイズ契約を結んでいるサプライヤーは650社以上に上る。
本拠地は米ミネソタ州シーフリバーフォールズ(Thief River Falls)で、ここに建つ巨大な倉庫から、Digi-Keyが販売している全ての製品が出荷される。出荷数は1日当たり1万8000個。受注と出荷は同日に行われ、しかも、出荷する製品を倉庫でピックアップし、箱に詰めて出荷するまでの平均時間は20分だ。2017年の時点で170カ国以上に出荷していて、欧州へは48時間以内、アジアには72時間以内で到着する。
130万個もの在庫を抱え、出荷数が170カ国に上るにもかかわらず、Digi-Keyが所有する倉庫は、この1つだ。同社Digital Businessのバイスプレジデントを務めるJim Ricciardelli氏は、これこそがDigi-Keyの強みの1つだと強調する。「倉庫がいくつもあると、それだけ出荷プロセスが煩雑になり、かえって効率が悪くなる。さらに、Digi-Keyは専用の飛行場を持っており、UPSやFedEX(Federal Express)といったキャリア(輸送サービス)と協業し、毎晩決まった時刻に製品を出荷できるようになっている」(同氏)。Digi-Keyは、2013年に倉庫を7万4300m2(上の図版の80万平方フィート)を拡張した後、2017年には約9万3000m2を増築した。今後、2億〜3億米ドルを投資して、さらに18万6000m2拡張する予定となっている。
【訂正:2017年10月26日14時00分 初出では「敷地面積を9万3000m2拡張する予定となっている。」としていましたが、Digi-Keyより数値に誤りがあったとの申し入れを受け、訂正しました。】
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