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積層セラコン増産に向け太陽誘電が新工場建設へ:投資規模100億円
太陽誘電は2017年11月8日、新潟県上越市の積層セラミックコンデンサーの生産拠点に新たな工場を建設すると発表した。
新潟太陽誘電第3号棟
太陽誘電の製造子会社である新潟太陽誘電(新潟県上越市)は2017年11月8日、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需要増に対応するため、約100億円を投じて新工場を建設すると発表した。2018年4月に着工し、2018年12月の完成を予定する。
新潟太陽誘電は、小型大容量MLCCの生産拠点として2007年に設立。ハイエンド製品を中心に生産能力の増強を進め、2015年には2棟目の工場(第2号棟)を整備している。今回、建設を決めた新工場は、3棟目(第3号棟)になる。新工場の規模は、建築面積1万5000m2、延べ床面積2万6000m2を見込む。
太陽誘電は、スマートフォンなどのモバイル機器の高機能化や自動車における電装化の進展などの理由から「MLCCの需要は拡大し続けていくことが見込まれる」とし、「将来のさらなる需要拡大に対応できる生産体制構築の一環として建設を決定した」と建設決定の理由を説明している。
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