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「シンプル&安価」を貫くSIGFOX、日本でも拡大基調インフラ向けがけん引役に(2/2 ページ)

SIGFOXが、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)とネットワークパートナー契約を結び、日本でサービスを開始してから約1年がたった。SIGFOXの日本における人口カバー率は既に50%に達している。【訂正】

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「今の立ち位置がわれわれの役目」


Sigfox CEOのLudovic Le Moan氏

 続いて登壇したSigfox CEO(最高経営責任者)のLudovic Le Moan氏は、「新しいビジョンの下で、あらゆるモノをつなぐネットワークを構築したかった」と、同社の理念にあらためて触れた。現在、SIGFOXは32カ国でネットワークを展開している。「2018年中に、60カ国、600万個のデバイス、そして10億人の人々をつなぐネットワークに成長することを目指している」(Le Moan氏)

 同氏は、「IoTというのは、決して複雑なものではない。どこででもシンプルに使えるというのが鍵になる」と語る。そのために重要になるのが、低コストだ。2015年は12米ドルだったSIGFOXモジュールの価格は、2017年には約2米ドルにまで下がっている。Le Moan氏は、今後はこれを20米セントまで低価格化するとしている。さらに、環境発電でまかなえるほどの低消費電力化も目指していくという。

 Le Moan氏は、「今後、通信速度を上げるなどの予定はあるか」との質問に対し、「技術的に無理なことではないが、その必要がない。自分たちの立ち位置に合っているのは現在のスループット(上りで100ビット/秒)である」と答えた。黒瀬氏も、「SIGFOXは、(IoT向けに)割り切った仕様になっている。それ故、低価格で動作が軽いといった特長を実現できている」と付け加えた。


SIGFOXの導入に向け、現在、約1000ものプロジェクトが進んでいるという(クリックで拡大)

 「石油は、かつては誰も価値を認識しなかった。だが、“石油は何に応用できるのか”が明らかになると、さまざまな製品が生み出され、やがて巨大な産業へと発展していった。データもそれと同様だ。現在は、“データが天然資源”ともいえるだろう。SIGFOXで得られるデータを使って、ぜひ新しいビジネスを生み出してほしい」(Le Moan氏)

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