スマートホーム市場、スピーカーや照明に期待:富士キメラ総研が予測
スマートホーム関連の国内市場は、2025年に4兆240億円の市場規模となる――。富士キメラ総研が市場を予測した。
スマートホーム関連国内市場、2025年に4兆240億円へ
富士キメラ総研は2018年10月26日、スマートホーム関連の国内市場を調査し、その結果を発表した。2025年には4兆240億円の市場規模になると予測した。この中で、スマートスピーカーやスマートホーム対応照明システムなどを注目する市場として挙げた。
今回の調査は、スマートホームを構築する要素として「プラットフォームサービス」や「個別サービス」「スマートコアデバイス」「スマートルーム」「スマートキッチン/サニタリー」「スマートウェルネス」「スマートセキュリティ」および、「技術/プラットフォーム」の8カテゴリー、45品目を対象としている。調査は2018年7〜9月に実施した。
スマートホーム関連の国内市場は、2018年に3兆936億円を見込む。2017年に比べて4.8%の増加となる。今後の市場動向をカテゴリー別にみると、スマートコアデバイスがスマートフォンの新規需要一巡などもあり、当面は縮小傾向が続くと予測する。それ以外のカテゴリーは増加を見込む。この結果、2025年の市場規模を4兆240億円と予想した。2017年に比べ36.3%の増加となる。
同調査では、「スマートスピーカー」「スマートホーム対応照明」「ヘルスケアデバイス」を注目する市場として紹介している。スマートスピーカーは、Wi-FiやBluetoothなどのネットワーク機能に加え、音声入力デバイスや音声アシスタント機能を搭載し、音声対話が可能なスピーカーを調査対象とした。2017年後半以降、GoogleやAmazon.comなどによる製品投入が相次いだ。日系企業も市場に参入し、2018年には46億円規模を見込む。利便性の向上と所有率の高まりなどから、2025年の市場規模は200億円と予測した。
スマートホーム対応照明は、ワイヤレスで電球やライトをオン/オフできる製品などが対象となる。例えば、ソニー製「Multifunction Light」やフィリップス ライティング ジャパン製「Philips Hue ホワイトグラデーション シングルランプ」、パナソニック製「AIR PANEL LED THE SOUND」などである。市場規模は2018年に60億円が見込まれ、2025年は310億円と予測した。
ヘルスケアデバイスは、衣類として身に着け生体情報を収集できるシャツ型製品を対象とした。建設現場などで作業員の体調管理や異変検知を行う実証実験に基づき、そのソリューションが販売されたことで市場が形成されたという。2018年の市場規模は18億円とまだ小さい。今後は用途の拡大などが見込まれており、2025年には105億円と予測した。
富士キメラ総研は、今回の調査結果を「スマートホーム市場総調査 2018」としてまとめた。
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