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Wi-Fiで1m以下の高精度測位、物流向けに村田が展示第8回 IoT/M2M展(1/2 ページ)

村田製作所は「第8回IoT/M2M展」(2019年4月10〜12日、東京ビッグサイト)で、Wi-Fiを利用した新たな測位システムによる、物流倉庫での生産性、効率改善のソリューションを展示した。今回展示していた新たな測位システムは、これまでのWi-Fiを利用した測位システムに比べて10倍の精度向上を実現しているという。

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 村田製作所は「第8回IoT/M2M展」(2019年4月10〜12日、東京ビッグサイト)で、Wi-Fiを利用した新たな測位システムなどによる、物流倉庫での生産性、効率改善のソリューションを展示した。今回展示していた新たな測位システムは、これまでのWi-Fiを利用した測位システムに比べて10倍の精度向上を実現しているという。

Wi-Fi利用で高精度の位置検知を実現

 会場で公開されていたのは、ワイヤレス技術を手掛ける米国のスタートアップ企業Locix(ロシックス)との連携による、物流施設での人や物の位置検知や、トラック、荷物の滞留時間の解決に向けたソリューション。村田製作所のWi-Fiモジュールと、Locixのローカル測位システム(LPS:Local Positioning System)を組み合わせる。なお、村田製作所はLocixに投資している。


ローカル測位システム(LPS:Local Positioning System)の機器。左側の2個は、パレットなどに取り付けるタグで、右はルーター

 屋内向けの既存の測位システムではWi-Fiのほか、UWB(Ultra Wide Band)やBluetooth Low Energy(BLE)を利用したものが多いが、Wi-FiやBLEを利用したものはコストは安価だが精度が低く、UWBを利用したものは精度は高いが、コストが高いという難点がある。

 LPSは、Locixの独自のアルゴリズムによって、複雑な屋内環境においても1m以下の精度で位置検知可能となっており、UWBを利用した測位システムに近い高い精度を実現すると同時にコストも抑えることができる。倉庫内作業のヒートマップ可視化やアセット活用状況の把握、経路分析と移動距離のレポートなども可能であり、生産性の向上やアセット管理を実現できる。さらに、既存のプラットフォームとの統合が容易なオープンAPI(Application Programming Interface)であるため、顧客は既存のアプリケーションによってLPSのデータを活用できるという利点もあるという。


物流施設での、生産性、効率改善のソリューションだ

 村田製作所は、今回のLPSソリューションを、まずは物流業界のメーカーに向けて提示する方針だ。「物流メーカーなどのエンドカスタマーが連携しているシステムインテグレーターは、各社で異なる。そのため、システムインテグレーターに最初にアプローチすると、開発したソリューションがエンドカスタマーの要望に完全に合致しないなど、ニーズのずれが発生してしまい、ソリューションの開発に時間がかかる可能性がある。そこでわれわれは、まず、エンドカスタマーに向けてアプローチしていく」(村田製作所の説明担当者)


「SmartDock」のワイヤレスカメラ

 このほか、Locixのワイヤレスカメラを活用する「SmartDock」も、物流向けとして展示した。SmartDockのワイヤレスカメラは、乾電池駆動。720pの高解像度画像を、900MHz帯を使って送信することができる。1時間に1度の頻度で720pの画像を送信する場合で4〜5年の駆動が可能だ。ワイヤレスなので、カメラを設置するコストを抑えつつ、高解像度の画像を低消費電力で送信できることが、最大の特長である。

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