村田製作所18年度決算、過去最高売り上げを更新:19年度は増収減益予想に(1/2 ページ)
村田製作所は2019年4月26日、2019年3月期(2018年度)通期決算を発表した。2018年度売上高は、幅広い用途でのコンデンサー需要の増加、2017年9月にソニーから買収したリチウムイオン二次電池事業の売上計上により、前年比14.8%増の1兆5750億円となった。
村田製作所は2019年4月26日、2019年3月期(2018年度)通期決算を発表した。2018年度売上高は、幅広い用途でのコンデンサー需要の増加、2017年9月にソニーから買収したリチウムイオン二次電池事業の売上計上により、前年比14.8%増の1兆5750億円となった。
売上高1兆5750億円は、通期売上高として過去最高。また、2018年度第4四半期売上高も3590億円で、第4四半期として過去最高を更新。これで2018年度は全ての四半期で、同四半期比過去最高を更新した。
2018年度通期営業利益は、モジュール事業での生産合理化に伴う余剰設備の減損損失177億円を計上したものの、稼働率の上昇や原価低減効果、コンデンサー製品価格の値上げなどにより、前年比63.4%増の2668億円になった。その結果、最終利益は2069億円で過去最高になった。
受注額は減少
ただ、受注額は、2018年度第2四半期をピークに、第3四半期、第4四半期と2四半期連続で大幅に減少。第4四半期の受注高は3098億円で、同四半期売上高を約500億円下回っている。
2018年度の製品分野別売上高はMLCC(多層セラミックコンデンサー)を主力にする「コンデンサー分野」が「全ての用途で受注が増加した」とし、前年比27.7%増の5742億円と大きく伸ばした。買収したリチウムイオン電池事業を含む「その他コンポーネント分野」は、自動車向けMEMSセンサーも好調で、3922億円(同21.7%増)と伸ばした。「通信モジュール分野」は、独自樹脂多層基板「メトロサーク」および、通信モジュールがハイエンドスマートフォン向けで伸長し、4255億円(同7.7%増)になった。一方で圧電製品分野は、表面波フィルターが価格下落および、高付加価値製品の需要減により、同8.8%減の1386億円と減少した。
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