サイプレス、車載向けで毎年8〜12%の成長を計画:メディア向け説明会を実施(1/3 ページ)
サイプレス セミコンダクタ(Cypress Semiconductor)は2019年5月14日、東京都内で、車載向け製品についてのメディア説明会を実施した。同社の自動車事業部マーケティングディレクター、楠本正善氏が製品展開戦略を説明したほか、会場では、最新の車載関連製品のデモ実演も行われた。
サイプレス セミコンダクタ(Cypress Semiconductor)は2019年5月14日、東京都内で、車載向け製品についてのメディア説明会を実施した。同社の自動車事業部マーケティングディレクター、楠本正善氏が製品展開戦略を説明したほか、会場では、最新の車載関連製品のデモ実演も行われた。
同社が注力する車載向け事業は、その事業規模が2018年10〜12月全社売上高の36%に達するなど、「順調に事業が伸びてきている」(楠本氏)という。
「毎年8〜12%の成長率を達成する」
楠本氏は、電気化、コネクティビティ、自動運転の3つが車載マーケットの大きなトレンドだとして、「サイプレスはコネクティビティとコンピューティングにフォーカスした商品展開をしている」と説明。同社が車載向け製品のマーケットにおいてリーダーシップを確立している製品として、Wi-Fi/Bluetoothコンボ通信チップやUSB Tpye-C(以下、USB-C)コントローラー、車載インスツルメントクラスタ向けマイコン、タッチコントローラー、NORフラッシュメモリを紹介した。
車載インスツルメントクラスタ向けのマイコンでは既に、市場シェアの37%を同社が占めているという。さらに現在の主力マイコン製品群「Traveo」の次世代製品群「Traveo II」のクラスタ向け製品を「2019年後半に市場投入し、さらなる成長を狙う」とした。また、HMI(ヒューマンマシンインタフェース)向けのタッチコントローラーは46%、車載向けNORフラッシュは68%、Wi-Fiなどの車載向け無線製品は34%と、いずれも高い市場シェアを占めていると説明した。
また、USB-Cソリューションについては、「2021年ごろから本格的にUSB PowerDelivery(USB PD)に対応したUSB-C搭載車が市場に登場する」と予測を示したうえで、既にUSB PD対応USB-Cコントローラーを他社に先駆けて展開していることを今後の成長要因として挙げている。
楠本氏は、今後5年間は、車載向けマイコン市場では毎年5%、車載向け半導体市場全体では毎年8%程度の成長率が見込まれていると前置きし、「それを上回る、毎年8〜12%の成長率を達成していく」とした。さらに「車載向け組み込みシステムのリーディングプロバイター」として、市場をリードしていく方針を示した。
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