日本の5G展開で注目すべきはIIoT、ノキア:日独が先行するローカル5Gの活用(1/2 ページ)
ノキアソリューションズ&ネットワークス(NSN)は2019年9月12日、東京都内でプレスセミナーを開催。米国、韓国の第5世代移動通信(5G)商用サービスの状況や、5Gを日本で展開する際のトレンドなどを説明した。
ノキアソリューションズ&ネットワークス(NSN)は2019年9月12日、東京都内でプレスセミナーを開催。米国、韓国の第5世代移動通信(5G)商用サービスの状況や、5Gを日本で展開する際のトレンドなどを説明した。
米、韓のユースケースも紹介
携帯通信事業者の業界団体GSMA(GSM Association)によると、2025年の移動通信における5Gの割合は、全世界およびアジア太平洋地域で15%になるという。特に、既に商用サービスを開始している韓国、米国はそれぞれ59%、50%、2020年の商用サービス開始を予定する日本は48%と急速な普及が予測されている。
5Gは、初期段階は既存のLTEネットワークを拡張する「NSA(非スタンドアロン)」構成の導入が進められ、その後、フル5Gの「SA(スタンドアロン)」形式のネットワークへ移行が進む見込みだ。既にQualcommやSamsung Electronics、HuaweiによるNSA対応のチップセットおよび、各社からNSA対応の端末が販売されているが、NSAの5G技術統括本部本部長、Brian Cho氏は、「2019年末にも、SA対応の端末が市場に出回るようになるだろう」としている。
Cho氏は、既に5Gの商用サービスを始めている韓国での通信事業者のサービス戦略について説明。韓国では現在、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、マルチメディアサービスといったB2C(Business to Consumer)向けのサービスに集中しているという。ネットワーク展開については、「韓国では大規模展開が迅速に行われている。ノキアだけでも32TRXマッシブMIMOを数万規模で提供している」と話した。
米国については、5G展開の加速にむけ政府の強い後押しがあると説明。「2019年末ごろからNSAとSAに対応した製品が市場に投入され、2020年後半には5G対応のiPhoneが登場。2023年には5Gのシェアが4Gを超えるだろう」と今後の予測を述べた。米国のユースケースとしては、クラウドゲーミングや4KTV、スポーツの分野にフォーカスされているといい、「インダストリー4.0用途などは、2021年以降になるだろう」としている。
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