「世界の半導体業界を支える日本」を強調したい SEMI:SEMICON Japan 2019が開幕(1/2 ページ)
SEMIジャパンは2019年12月10日、都内で記者発表会を開催し、12月11〜13日にかけて開催される「SEMICON Japan 2019」(東京ビッグサイト)のハイライトと、2020年の半導体市場予測について説明した。
SEMIジャパンは2019年12月10日、都内で記者発表会を開催し、12月11〜13日にかけて開催される「SEMICON Japan 2019」(東京ビッグサイト)のハイライトと、2020年の半導体市場予測について説明した。
SEMICON Japan 2019のテーマは「次代のコアになる。」だ。SEMICON Japan推進委員会 委員長を務める、THK副社長の今野宏氏は、「今回出展する約700社全てが、次代のコアになりたいと考えている」と強調する。
今野氏は、今回のSEMICON Japanのポイントとして3つを挙げた。
1つ目が、「若い力」である。「若い力が未来を変えていくと考えている。そのためには、若い力で半導体業界を発展させるための仕掛けが必要だ。今回は、若手エンジニアや学生を対象としたセミナーやハッカソンなど、たくさんの“仕掛け”を準備した」(今野氏)
2つ目がBCP(事業継続計画)対策だ。地震などの災害が多い日本で、いかに半導体のサプライチェーンや製造ラインを守るのか、その対策に関するノウハウが展示される。
3つ目は、東京ビッグサイト・西展示棟アトリウムの「Super THEATER」で開催される「みらいビジョンフォーラム」である。今野氏は「日本で足りないのは、ベンチャー企業を起こして、社会問題を解決していく力。みらいビジョンフォーラムでは、自律型ドローンやサイボーグの技術を手掛けるハイテク系スタートアップ2社と、インキュベーターが登壇し、テクノロジーを駆使する未来について語る」と説明する。
その他のハイライトを紹介する。
特別展示の一つである「SMART Transportation」では、自動運転と空飛ぶクルマをメインテーマに、展示とセミナーを行う。特に、オープンソースのソフトウェアを搭載した自動運転車には注目してほしいと、今野氏は述べる 出典:SEMIジャパン(クリックで拡大)
もう一つの特別展示「SMART Manufacturing」では、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)で半導体工場を“見える化”する技術を展示する。半導体業界では、装置を使用するトレーニングやメンテナンスの訓練をバーチャルなツールを使って行う取り組みが一部で始まっている。この展示は、そうした取り組みに向けた提案となる 出典:SEMIジャパン(クリックで拡大)
SEMIジャパン代表の浜島雅彦氏は、他の地域(中国や台湾、米国など)で開催しているSEMICONのイベントに比べ、SEMICON Japanでは、サプライチェーンの強さを前面に押し出したいと強調する。「日本の製造装置メーカー、部品メーカー、材料メーカーが世界の半導体業界を支えている。装置メーカーからは、シェアが伸びているという声も聞く。装置、部品、材料メーカー各社が、次のイノベーションにつながるネットワーキングを見いだせる場が、SEMICON Japanである」(同氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.