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HDD大手Western Digitalの業績、前四半期比の営業利益が3四半期連続で増加:福田昭のストレージ通信(166)(2/2 ページ)
今回は、Western Digital(WD)の2020会計年度第3四半期(2020年1月〜3月期)の業績を紹介する。
フラッシュ応用品は数量増加と単価上昇で売り上げが拡大
WDはHDD製品とNANDフラッシュ応用品の売上高や粗利益率(Non-GAAPベース)などの数値を公表している。2020会計年度第3四半期(2020年1月〜3月期)におけるHDD製品の売上高は前年同期比2.4%増、前四半期比11.8%減の21億1400万米ドルである。粗利益率は29.3%で、前の四半期に比べて1.5ポイント低下した。
HDD製品の販売台数はクライアントコンピュート(PC)向けが910万台、ノンコンピュート(リテールおよびコンシューマー)向けが800万台、データセンター向けが730万台である。前の四半期に比べるとクライアントコンピュート向けが270万台減少し、ノンコンピュート向けが230万台減少した。データセンター向けは20万台増加した。HDD製品の平均販売価格(ASP)は85米ドルで、前の四半期に比べて4米ドル上昇した。HDD製品の総出荷記憶容量は前の四半期に比べて6%低下した。
2020会計年度第3四半期(2020年1月〜3月期)におけるフラッシュ応用品の売上高は前年同期比28%増、前四半期比12%増の20億6100万米ドルと拡大した。粗利益率は26.5%で、前の四半期に比べて7ポイント上昇した。ビット換算の出荷量は前の四半期に比べて7%増えた。記憶容量当たりの販売価格(GB単価)は前の四半期に比べて5%上昇した。
(次回に続く)
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