ソリッドステートLiDARで200mの測距を実現、東芝:「機械式」並みの長距離性能(1/2 ページ)
東芝は2020年7月7日、ソリッドステートLiDARで従来比4倍となる200mの長距離測定を達成する受光技術を開発した、と発表した。現在は一定条件下の数値ではあるが機械式と同レベルの長距離性能を達成する技術であり、「レベル4以上の自動運転実現に大きく貢献する」と説明。既に近、中距離測定用としては十分な性能を発揮するという。同社は2022年度までに実用化を目指す。
東芝は2020年7月7日、ソリッドステートLiDARで従来比4倍となる200mの長距離測定を達成する受光技術を開発した、と発表した。現在は一定条件下の数値ではあるが機械式と同レベルの長距離性能を達成する技術であり、「レベル4以上の自動運転実現に大きく貢献する」と説明。既に近、中距離測定用としては十分な性能を発揮するという。同社は2022年度までに実用化を目指す。
レベル4の自動運転実現に向け
自動車の自動運転に求められるLiDAR技術は現在、駆動部にモーターを使用し、レーザーと検出器を回転させて観測する「機械式」が主流となっているが、レベル4の高度自動運転には複数のLiDARの搭載が必要になることから、小型化、軽量化、低コスト化が可能なソリッドステート式LiDARの開発が重要視されている。
同社は特にソリッドステート化が比較的容易で、市販の受光レンズの調整で柔軟にシステム変更が可能な「非同軸」タイプのLiDARの開発を進めているが、既存の非同軸タイプは、長距離性能と解像度がトレードオフの関係にあり、高度自動運転システムでの実用化に向け、その両立が課題となっていた。
東芝は、今回、従来困難だった高感度受光デバイス「SiPM(Silicon Photo Multiplier)」の小型化などを実現したことでこの課題を解決。高解像度と長距離測定性能の両立に成功したとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.