HDD大手Seagateの四半期売上高は前年同期比で2桁の減少:福田昭のストレージ通信(170)(1/2 ページ)
今回は、米Seagate Technologyの2021会計年度第1四半期の業績を紹介する。
前四半期比、前年同期比とも減収減益に
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2020年10月22日、WDが同年10月28日である。そこで今回と次回は、SeagateとWDの四半期業績を続けてご報告する。
Seagateの会計期間は7月から始まり、6月を決算月とする。10月22日に同社が発表したのは2020年7月〜9月の四半期業績で、会計年度では「2021会計年度第1四半期」となる。
2021会計年度第1四半期(2020年7月〜9月期)の売上高は前四半期比(前期比)8.65%減、前年同期比10.2%減の23億1400万米ドルである。前四半期比では2四半期連続で減少した。前年同期比では3四半期ぶりに減少に転じた。
概況としては画像向けHDDの需要が回復し、前四半期比で売上高が倍増した。ニアライン向けHDDの需要は安定している。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大によるコストの増加が利益率を下げたものの、当初の予想よりはわずかに上向いた。記憶容量別では16TB品の強い需要に加え、18TB品の認証が顧客数社で順調に進行中だとする。さらに、HAMR(熱アシスト磁気記録)技術による20TB品の準備を2020年12月の出荷に向けて進めている。
2021会計年度第1四半期(2020年7月〜9月期)の営業利益(GAAPベース)は前四半期比(前期比)6.0%減、前年同期比8.1%減の2億5100万米ドルである。粗利益率(GAAPベース)は25.8%で、前の四半期から0.7ポイント低下した。売上高営業率(GAAPベース)は10.8%である。前の四半期に比べると0.2ポイント上昇した。
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