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村田製作所、2021年度も増収増益で過去最高更新:22年度も引き続き好調の予想(2/3 ページ)
村田製作所は2022年4月28日、2022年3月期(2021年度)通期の決算説明会を行った。2021年度の売上高は、前年比11.2%増の1兆8125億円、営業利益は同35.4%増の4241億円となり、ともに過去最高を更新した。円安効果に加え、主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)が自動車向けやPC向けで大きく増加したことなどが要因となった。
不調の高周波モジュール、M&Aの獲得技術に期待
一方のモジュールは、コネクティビティモジュールが製品ポートフォリオの見直しによってスマートフォン向けで減少したほか、同社が成長を期待する樹脂多層基板「メトロサーク」や高周波モジュールも不調だった。同社会長の村田恒夫氏は、「コネクティビティモジュールは、事業ポートフォリオの見直しにより引き続き縮小していく。また、高周波モジュールはわれわれが伸ばしたい分野ではあるが、シェアの変動などもあり、来期も少しマイナス方向にある」と説明。
村田氏はその上で、2021年3月のResonant、同年9月のEta Wireless買収について触れ、「今期すぐに力になるというわけではなく、来期に向けてだが、(両社が)高周波モジュールにとって大きな戦力になると期待している」と述べた。
受注残高も過去最高を更新
受注残高は、自動車向けでコンデンサーの受注が加速したことで増加、2021年3月末時点で5218億円と過去最高を更新した。村田氏は、「ウクライナの問題など、新たにサプライチェーン分断が心配されることもあり、そのサプライチェーンへの不安に対し早く手配をしておこう、という気持ちが働いてきていると感じている」と説明した。
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