ロボットが作ってくれたスパゲティを食べてきた:1食分を45秒で調理(1/2 ページ)
調理ロボットが作ったスパゲティを提供するレストラン「エビノスパゲッティ」1号店が2022年6月30日、東京・丸ビル(東京都千代田区)にオープンする。最大の特長は、スパゲティをゆでて、ソースや具材とあえて調理するところまで、全て自動で行う調理ロボット「P-Robo(ピーロボ)」を導入したことだ。
調理ロボットが作ったスパゲティを提供するレストラン「エビノスパゲッティ」1号店が2022年6月30日、東京・丸ビル(東京都千代田区)にオープンする。最大の特長は、スパゲティをゆでて、ソースや具材とあえて調理するところまで、全て自動で行う調理ロボット「P-Robo(ピーロボ)」を導入したことだ。
仕掛け人は、調理の自動化技術を手掛けるTechMagicと、「PRONTO」などの飲食店を展開するプロントコーポレーションである。両社は2018年からP-Roboの研究開発を開始。構想から完成まで4年間を費やした。
エビノスパゲッティ*)のオープンに先駆け、両社は2022年6月27日、メディア向けに店舗の内覧会と商品の試食会を開催した。
*)「エビノ」は、イタリア語の「e vino(ワインとともに)」が由来。筆者のように「海老のスパゲッティ」と勘違いしないでいただけたらと思う。
P-Roboは、注文に応じて、麺(めん)をゆでることから具材/ソースの供給、あえるなどの調理、鍋やフライパンの移動、洗浄を自動で行うシステムだ。オーダーが入ると、コンベヤー上に設置されたフライパンに具材やソースが入ると同時に、別の鍋でパスタをゆで始める。コンベヤー上をフライパンが流れていき、ゆで上がったパスタが加わって、IHにより調理される。調理が終わると、盛り付けを行う場所までプライパンが流れていく。そこで待機しているスタッフが、盛り付けを行い、「完了」のボタンを押すと、フライパンが洗浄の工程に移り、次の調理へと進む。一連の工程でスタッフが行うのは、最後の盛り付けだけだ(もちろん、具材やソース、麺を最初に投入したり補給したりといった作業はスタッフが行う)
パスタ1食の調理にかかる時間は、最初の1食目のみ75秒で、2食目以降はわずか45秒。ロボットが同時に4つのフライパンをハンドリングし、1時間当たり最大90食の調理が可能だという。さらに、P-Roboには2個のカメラ(冷蔵庫の下と麺を投入する場所)を設置し、機械学習による画像認識システムを活用して、オーダー通りのパスタを調理しているか、不具合が起きていないかなどを確認している。
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