「5G加入、22年に10億件超」エリクソンの最新報告書:27年には全モバイル通信量の60%が5Gに(2/3 ページ)
エリクソン・ジャパン(以下、エリクソン)は2022年7月8日に記者説明会を開催し、同年6月に発行した、世界の移動通信市場のトレンドに関する最新調査報告書「エリクソンモビリティレポート」の概要について説明した。
急加速が見込まれる、インドの5G
エリクソンは、今回のレポートで特にインドを「最も急速に経済成長している国の一つ」として取り上げている。藤岡氏は、「インドでは固定網があまり発展していないことから、モバイルに重きを置いており、急速に拡大している」と説明。同国では過去5年間で、スマホの急速な普及と4Gへの移行が見られ、インド地域全体で見るとモバイル加入契約数に占める4Gの割合は、2016年の9%から2021年には68%にまで急増したという。さらに、同地域全体では、モバイルデータトラフィックは過去5年で15倍を超えて増加したうえ、今後3年でさらに2倍を超えて増加すると予測している。
インド地域において5Gはまだ商用化されていないが、エリクソンの調査によると、5G導入への消費者の関心は高く、サービス開始の初年に4000万人のユーザーが5G利用を開始する可能性があるという。結果、2027年末までに同地域のモバイル加入契約の39%にあたる5億件に達するとも予測。それまでに同地域のモバイルデータの56%は5Gによるものになり、スマホユーザーは1カ月あたり平均50GBのデータを消費するようになる見込みだ。
5Gで加速するFWAサービス
FWAの展開も拡大している。レポートの調査対象となった100カ国の通信事業者のうち既に75%以上がFWAサービスを提供。全地域で50%以上の事業者がFWAサービスを提供しており、うち北米では全事業者がFWAを提供しているという。さらに、5G FWAサービスを提供する通信事業者数は過去半年で57社から75社へと約30%増加。特に北米での伸びが大きく、調査対象の全通信事業者の60%が5G FWAサービスを提供している。
同社の調査によると、2021年末までに9000万件近くのFWA接続があったという。この数字はさらに拡大し2022年には1億件を超え、2027年には約2億3000万件にまで達することが予測されている。なお、この2億3000万件のうち、5G FWA接続数は約1億1000万件と半数近くを占める見込みだという。
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