ゼロトラストセキュリティを強化するNVIDIAのDPU:Dell製サーバ「PowerEdge」に搭載予定(1/2 ページ)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックはリモートワークの普及を促した。その結果、エンドポイントが指数関数的に急増し、作業負荷の分散化が進行。堅牢なセキュリティの必要性に光が当てられるようになった。NVIDIAの最新DPU「「BlueField-2」は、そうした分散型のコンピュータ環境が普及していることを示すものだ。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックはリモートワークの普及を促した。その結果、エンドポイントが指数関数的に急増し、作業負荷の分散化が進行。堅牢なセキュリティの必要性に光が当てられるようになった。NVIDIAの最新のデータプロセシングユニット(DPU)は、そうした分散型のコンピュータ環境が普及していることを示すものである。また、データセンターかエッジかを問わず、ハードウェアがゼロトラストセキュリティの実装において重要な役割を担うことも反映しているといえる。
CPUとGPUの負担を取り除く
NVIDIAのDPU「BlueField-2」は、VMwareのサーバ仮想化ソフトウェア「vSphere 8」をベースとする仮想化された作業負荷のパフォーマンスを高めることを目的に、Dellのシステム「PowerEdge」に搭載される予定である。
NVIDIAでネットワーキング担当シニアバイスプレジデントを務めるKevin Deierling氏は、米国EE Timesに対し、「この新製品は、VMwareとの2年に及ぶ協業の成果だ。この協業はAI(人工知能)の作業負荷とセキュリティサービスへの要求を満たすことに焦点を当てていた」と語った。VMware vSphere 8のエンタープライズ用作業負荷プラットフォームに向け最適化されたDellのPowerEdgeシステムには、NVIDIAのDPU「BlueField」やGPU、ソフトウェア「AI Enterprise」が搭載される。
このDPUは、データセンターのインフラサービスのオフロードや分離、高速化の他、セキュリティ確保に使われる。それにより、CPUとGPUはAIの大量の作業負荷や他のデータセンターアプリケーションの作動と処理に集中できるようになる。
コンテナ化または仮想化されたアプリケーションをサポートするマイクロサービスの数は増え続けており、あらゆるデータセンターに広がっている。Deierling氏によると、そのことはCPUに多大な負担をかけているという。
Deierling氏は「CPU容量は、セキュリティ面やデータの移動、膨大なトラフィックの運用で消費されている。それらの分散化されたアプリケーションが相互に通信し、データセット全体にわたり全てのデータを共有できるようにするためだ」と述べた。
AIなど現代のアプリケーションは依然として膨大な量のデータと処理を生み出しており、そうしたデータがCPUサイクルを消費している。
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