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自動車以外の市場が「明らかに変調」、ルネサスCEO3Q決算は増収増益(1/3 ページ)

ルネサス エレクトロニクスは2022年10月26日、2022年12月期(2022年度)第3四半期(7〜9月期)業績(Non GAAPベース)を発表した。売上高は3876億円(前年同期比50.0%増)、営業利益は1428億円(同590億円増)、当期純利益は964億円(同335億円増)で増収増益となった。なお為替影響を除いた当期純利益は1154億円(同491億円増)としている。

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 ルネサス エレクトロニクスは2022年10月26日、2022年12月期(2022年度)第3四半期(7〜9月期)業績(Non GAAPベース)を発表した。売上高は3876億円(前年同期比50.0%増)、営業利益は1428億円(同590億円増)、当期純利益は964億円(同335億円増)で増収増益となった。なお為替影響を除いた当期純利益は1154億円(同491億円増)としている。


2022年度第3四半期の決算概要[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

4Qは前四半期比からマイナスの予測

 同社は2022年度第4四半期の業績予想も発表した。売上高は前四半期比0.7%減の3850億円(±40億円)、売り上げ総利益率は同3.0ポイント減の54.0%、営業利益率は同6.3ポイント減の30.5%と予想している。売上高については、為替影響を除くと自動車向けがおおむね同水準に推移するが、産業・インフラ・IoT向けが減少する見込み。売り上げ総利益率では産業・インフラ・IoT向けの減少による製品ミックス悪化のほか、年末年始のメンテナンスによる工場の稼働率低下からくる生産回収の減少、電力費の値上げや甲府工場(山梨県甲斐市)の立ち上げ費用などの影響を見込んでいる。


2022年度第4四半期および通期業績予想[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

 同社の社長兼CEO(最高経営責任者)の柴田英利氏は、「自動車以外は第3四半期から第4四半期にかけ、明らかに市場が変調している」と説明。PCや普及価格帯のスマートフォン中心だった需要の弱さが、プリンタなどのPC周辺機器や高価格帯スマホなど「周辺に拡大している」といい、「従来に比べ、今回の予測については少し心配な感じが出始めている、というのが偽らざる事実だ」と語っていた。ただ、産業・インフラ・IoT向けでも、FA(ファクトリーオートメーション)やクラウドデータセンター向けは引き続き堅調な成長を見込んでいるという。

 自動車向けについては、半導体不足は徐々に緩和に向かっているものの、一部部品の不足が続くことから完成車市場で減産が行われるなどしているほか、例えば同社の40nmプロセスのマイコンは引き続き緊迫感が継続し、「とにかく作ったそばから飛んで行くという状況である」といった供給側の問題もあるとしている。柴田氏は今後の見通しについて、「2021年から2022年にあったような大きな成長が2023年にも見込まれるかというと、そういう状況にはない。だが、現時点で将来を見渡すと、2023年にかけてもまだ少し伸びていくとみている」と述べていた。

 なお、第4四半期の為替感応度は、米ドルは1円変動につき売上高が14億円、営業利益が3億円、ユーロは売上高3億円、営業利益2億円、想定レートは1米ドル144円、1ユーロ142円としている。

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