HDD大手Seagateの四半期業績は2桁%の減収減益に:福田昭のストレージ通信(245)(1/2 ページ)
米Seagate Technologyの2023会計年度第1四半期(2022年7月〜9月)の業績を紹介する。
前期比の売上減は3四半期連続、営業利益減は4四半期連続
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2022年10月26日、WDが同年10月27日である。そこで今回と次回は、Seagate(今回)とWD(次回)の四半期業績を続けてご報告する。
Seagateの会計期間は7月から始まり、6月を決算月とする。10月26日に同社が発表したのは2022年7月〜9月の四半期業績で、会計年度では「2023会計年度第1四半期」となる。
2023会計年度第1四半期(2022年7月〜9月期)の売上高は前四半期(前期)比22.6%減、前年同期比34.7%減の20億3500万米ドルである。前期比は3四半期連続の減少、前年同期比は2四半期連続の減少となった。
概況としては、大容量ストレージ製品(マスキャパシティ製品)市場の在庫調整が売り上げに響いた。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に対する中国のロックダウンと景気後退が世界的な在庫調整を招いたとする。既存のストレージ製品(レガシー製品)はインフレ圧力の継続とCOVID-19の不安定な状況が需要の伸びを鈍らせた。
これらの市況悪化と売上減に対応するため、いくつかの施策を打ち出した。顧客在庫および流通在庫を適正化するために減産に踏み切るほか、2023会計年度第3四半期(2023年1月〜3月期)まで年度ベースで1億1000万米ドルのコスト削減を実施する。また2023会計年度の設備投資額を抑制し、長期的には売り上げの4%〜6%よりも低い水準にとどめる。
2023会計年度第1四半期(2022年7月〜9月期)の営業利益(Non-GAAPベース)は前四半期(前期)比56.4%減、前年同期比70.7%減の1億8400万米ドルである。前期比は4四半期連続の減少、前年同期比は2四半期連続の減少となった。粗利益率(Non-GAAPベース)は24.5%で、前の四半期から4.8ポイント下降した。売上高営業利益率(Non-GAAPベース)は9.0%で、前の四半期から7.1ポイント低下した。
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