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レゾナック、SiC材料は好調も初決算は減収減益2023年Q1は「全社的に苦戦」(1/2 ページ)

レゾナックの2022年12月期通期(1〜12月)の業績は、売上高が前期比1.9%減の1兆3926億円、営業利益が前期比31.9%減の594億円となった。2023年度通期業績予想は非開示も、同第1四半期業績は赤字の予想だ。

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 レゾナックは2023年2月14日、2022年12月期通期(1〜12月)の決算を発表した。売上高は、前期比1.9%減の1兆3926億円、営業利益は同31.9%減の594億円となった。レゾナックは昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧・日立化成)の統合により2023年1月1日に発足。レゾナックとしての業績発表は今回が初めてとなる。

 減収減益の理由について同社CFO(最高財務責任者)の染宮秀樹氏は、「減収は前期の事業譲渡、減益はケミカル分野や半導体/電子材料分野の減益が大きく響いた」と説明した。なお、事業譲渡分を除いた継続事業での売上高は、前年比10.7%増の1兆3828億円、営業利益は同23.2%減の600億円となる。

2022年12月期通期(1〜12月)業績概要(前期比)
2022年12月期通期(1〜12月)業績概要(前期比)[クリックで拡大] 出所:レゾナック

分野別売上高/営業利益(前期比)

 半導体/電子材料分野の売上高は、2022年前半に需要が増えた一方で、プリント配線板事業の譲渡によるマイナス影響を受けた他、2022年後半からは需要が減速し、前年比1%増の4272億円となった。営業利益は、原材料価格の高騰などの影響で同11%減の442億円となった。

 製品別では、前工程材料の売上高は、2022年初頭から続いた需要増を背景に、電子材料用高純度ガス、CMPスラリーともに増収し前年比23%増となる1002億円。後工程材料の売上高は、同年後半から半導体後工程の生産調整の影響を受け減速したが、同年前半の需要増もあり前年比2%増の1883億円となった。また、SiC(炭化ケイ素)材料などのパワー半導体分野の業績について、同社社長の高橋秀仁氏は、「今はシリコンサイクルが下振れているともいわれるが、SiCなどのパワー半導体分野は、まったく関係ない動きで堅調に成長している。レゾナックも同様に各社からの引き合いが強く、生産キャパシティーを増やさなければ追い付かない程に出荷数も増えている」と補足した。

 2022年12月期通期の半導体/電子材料分野業績
2022年12月期通期の半導体/電子材料分野業績[クリックで拡大] 出所:レゾナック

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