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「技術革新のハブ」を強調する香港、AI開発にも注力資金と人が集まる「地の利」生かす(2/3 ページ)

2023年4月、IT技術関連の国際見本市「InnoEX(イノエックス)」が香港で開催された。香港は近年、アジアにおける金融業と貿易の中心地という地の利を生かし、技術革新のハブとしての地位を強化する戦略を打ち出している。InnoEXでは、それを垣間見ることができた。

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香港が注力するスマートシティー戦略

 香港はスマートシティーについて、「Hong Kong Smart City Blueprint 2.0」というプロジェクトを推し進めている。このプロジェクトには、「スマートモビリティ」「スマート環境」「スマートリビング」「スマート政府」「スマートエコノミー」など複数のカテゴリーがあり、合計130個の構想が存在する。

 InnoEXでは、香港政府が巨大なブースを設けて、同プロジェクトで活用されている技術を大々的に展示した。幾つかを、写真とともに紹介していきたい。

スマートシティー向け技術を展示する香港政府のパビリオン
スマートシティー向け技術を展示する香港政府のパビリオン。巨大なブースだった[クリックで拡大]
リアルタイムで交通量を計測して分析するシステムの画面渋滞している道路が赤で表示されている所定の場所の計測結果 左=リアルタイムで交通量を計測して分析するシステムの画面/中央=渋滞している道路が赤で表示されている/右=所定の場所の計測結果。その場所を通過した自動車の平均的な速度が時間帯ごとに表示されている。こうした計測結果を基に、交通量を予測する。香港の住民は、専用アプリを使って、「90分後の交通量」などの予測を確認できる[クリックで拡大]
水質検査用のサンプル(水)を採取するためのドローンやロボット水質検査用のサンプル(水)を採取するためのドローンやロボット 水質検査用のサンプル(水)を採取するためのドローンやロボット。水深80mの所から水を採取して、pHや溶存酸素量など複数の項目を計測できる装置/デバイスを備えている。こうしたマシンを活用し、人間の負荷を最小限に抑えようとしている[クリックで拡大]
食べ残しを回収する専用ボックス食べ残しを回収する専用ボックス用のバケツ 食べ残しを回収する専用ボックス(左)。香港で2022年10月から始まった、フードロス削減に向けたプロジェクトの一環として、公園や団地などにボックスを設置している。右の写真のような専用バケツに食べ残しを入れてボックスにセットする。回収された食べ残しは肥料にするという。利用するには会員登録が必要で、利用するたびにポイントがたまる仕組みになっている。たまったポイントはギフトなどと交換できる[クリックで拡大]

 スマートシティーのプロジェクトは中国本土でも盛んだ。InnoEXでは、杭州、南京、北京、上海、深センといった、スマートシティーに力を入れる中国の都市がブースを構え、それぞれのスマートシティー関連の技術をアピールしていた。

杭州のブース杭州で採用されているスマート街灯 左=杭州のブース/右=杭州で採用されているスマート街灯[クリックで拡大]
杭州のスマートシティー向けシステムの画面の一例高齢者と幼児が多い地域を示している 杭州のスマートシティー向けシステムの画面の一例。左はリアルタイムの交通量(とがっている箇所が混雑している)を示している。右はなんと、高齢者と幼児が多い地域を示している(赤が多い地域)。「これにより、高齢者向けのサービスや、保育園などをどこで開設/提供すればよいかが分かりやすくなる」(説明者)[クリックで拡大]

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