ニュース
「5Gが生きる新サービス」 RAN上でAI活用、ソフトバンクがアライアンス設立:Arm/NVIDIA/Samsungらが参画(2/2 ページ)
ソフトバンクは、RAN(無線アクセスネットワーク)上でAI(人工知能)を活用する技術「AI-RAN」に関するアライアンスを設立すると発表した。アライアンスにはArmやNVIDIAらが参加し、AI-RANの活用と高性能化やエコシステムの構築を目指すという。
AI-RANアライアンスにはArm、NVIDIA、Samsungらが参画
今回設立を発表したAI-RANアライアンスはArm、NVIDIA、ソフトバンクの3社で構想を固めたという。他に、通信機器ベンダーとしてはエリクソン、Nokia、Samsung Electronicsが参画。クラウドOSの研究開発を担う役割としてはAmazon Web Servicesが、AI領域の企業としてはDeepSigが、通信事業者としてはT-Mobileが参画する。研究活動をリードする立場として、米ノースイースタン大学も加わる。湧川氏は「AI-RANの実現に事足りるビッグネームが集まってくれた。できるだけ早い段階でAI-RANを実装して社会に役立てたい」と強調した。
AI-RANアライアンスの活動内容は、エコシステムの構築のほか、AI活用と高性能化についての研究やデータの蓄積/共有、標準化団体との連携などを予定している。
湧川氏はAI-RANアライアンスについて「『通信事業者がAIをどのように取り込むか』という、業界全体の問題として取り組みたい」と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
障害物があっても切れにくいテラヘルツ無線伝送を実証
岐阜大学とソフトバンク、情報通信研究機構(NICT)、名古屋工業大学らの研究グループは、300GHz帯テラヘルツ(THz)無線伝送において、自己修復特性を有する「ベッセルビーム」を用いることで、障害物がビーム中心を横切った場合でも通信が可能なことを実証した。ArmのIPO、ソフトバンクの目標は「楽観的過ぎ」
業界観測者が米国EE Timesに語ったところによると、ソフトバンクグループがArm株式の売却によって得る資金は、当初期待されていたより少なくなるようだ。その理由の一つとして挙げられるのが、Armが直面し続けるいくつかの不確実要素だ。ソフトバンクが「先端技術研究所」を作った理由
ソフトバンクは2022年4月、新しい技術を社会実装するための研究/開発を行う組織として、「ソフトバンク先端技術研究所」を設立した。先端技術研究所設立の背景と、担う役割について所長の湧川隆次氏に聞いた。NVIDIAの「H200」GPUに載る Micronが24GB HBM3Eの量産を開始
Micron Technologyが、8層積層の24GバイトHBM3E(広帯域幅メモリ3E)の量産を開始した。1βプロセスを適用する。2024年第2四半期に出荷を開始するNVIDIAの「H200 Tensorコア GPU」に搭載されるという。NVIDIAもIntelも……チップ開発で進む「シリコン流用の戦略」を読み解く
プロセッサでは、半導体製造プロセスの微細化に伴い、開発コストが増大している。そこで半導体メーカー各社が取り入れているのが、「シリコンの流用」だ。同じシリコンの個数や動作周波数を変えることで、ローエンドからハイエンドまでラインアップを増やしているのである。