検索
ニュース

ルネサス24年中間「反省の決算」、第3四半期は調整も成長へ投資継続見通し楽観的過ぎた(1/2 ページ)

ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2024年7月25日、2024年12月期第2四半期決算を発表した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

産業市場軟調で減収減益

 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2024年7月25日、2024年12月期第2四半期(中間期/2024年1〜6月)決算(国際会計基準/Non-GAAPベース)を発表した。中間期業績は、売上高が前年同期比2.4%減の7106億円、営業利益が同11.7%減の2241億円、中間利益が同10.6%減の2025億円で、減収減益になった。営業利益率は31.5%。

2024年12月期中間決算概要
2024年12月期中間決算概要[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス2024年12月期第2四半期決算発表資料

 第2四半期(2024年4〜6月)3カ月間の業績は、売上高3588億円(前年同期比2.7%減)、営業利益1106億円(同14.3%減)、四半期純利益967億円(同18.7%減)で減収減益。前四半期(第1四半期)との比較では、売上高は2.0%増の増収だったが、営業利益、純利益は下回った。営業利益率は30.8%で前年同期、前四半期からともに悪化している。

堅調な自動車も慎重な見方に

ルネサス エレクトロニクス 社長兼CEO 柴田英利氏
ルネサス エレクトロニクス 社長兼CEO 柴田英利氏 出所:25日のオンライン決算会見から

 25日に会見したルネサス社長兼CEO(最高経営責任者)の柴田英利氏は「反省の決算。第1四半期(の決算発表)時点の見通しが少し楽観的すぎた。自動車においては、継続的な成長をみていたが、堅調に推移している中で見方を慎重にしている。産業向けについては、需要の調整がかなり長く、深くなっている。第2四半期を底に成長していくと想定していたが、第3四半期もまだ底に向かっていく見通しになった。第4四半期以降、緩やかに回復していくと思っているが、第3四半期以降、強めに調整をかけていく。主にチャネル在庫を調整してトップライン(=売上高)を落とす。ただ早晩、市場は回復する。トップラインは落とすが、成長に向けた研究開発への投資は継続する」とした。

四半期売上高推移
四半期売上高推移[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス2024年12月期第2四半期決算発表資料

 事業別売上高は、自動車向け事業が1904億円で前年同期比18.2%増、前四半期比6.9%増と伸びたが、産業/インフラ/IoT(モノのインターネット)向け事業は1662億円で、前年同期比18.9%減、前四半期比3.1%減と落とした。産業用が軟調な理由として柴田氏は「産業用市場でシェアの懸念はない。広く全体的に需要が弱い状態が継続している。市場、需要自体が軟調なため、顧客が在庫消化に時間を要している」と述べた。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る