HDD大手Seagateの四半期業績、前年同期比が9四半期ぶりの増収増益に:福田昭のストレージ通信(264)(1/2 ページ)
米Seagate Technologyの2024会計年度第4四半期(2024年4月〜6月期)の業績を紹介する。
前期比の売上高は3四半期連続で増加
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2024年7月23日、WDが同年7月31日(予定)である。そこで今回と次回は、Seagate(今回)とWD(次回)の四半期業績を続けてご報告する。
Seagateの会計期間は7月から始まり、6月を決算月とする。7月23日に同社が発表したのは2024年4月〜6月期の四半期業績で、会計年度では「2024会計年度第4四半期(Q4FY24)」となる。
2024会計年度第4四半期(2024年4月〜6月期)の売上高は前四半期(前期)比14.0%増、前年同期比17.8%増の18億8700万米ドルである。前四半期(前期)比は3期連続で上昇した。前年同期比は9四半期ぶりに増加した。
概況としては前期に続いてクラウド向けニアラインHDDの需要がさらに増加したことが、売上高の上昇に大きく寄与した。クラウド向けニアラインHDDの売上高は前年同期の2倍を超えた。従来のクラウドコンピューティング需要の高まりと、人工知能(AI)を導入したクラウドコンピューティングの需要が新たに加わったことが売り上げを押し上げた。エンタープライズ/OEM向けニアラインHDDの売り上げも徐々に増加しつつある。またSoC(System on a Chip)事業を約6億米ドルで売却したことで、キャッシュフローが増加した。
営業利益にはNon-GAAPベースとGAAPベースがある。Non-GAAPベースの営業利益は3億2700万米ドル、GAAPベースの営業利益は3億1400万米ドルとなり、いずれも前四半期(前期)の1億8300万米ドル、1億4300万米ドルから大きく増加した。
粗利益率はNon-GAAPベースが30.9%、GAAPベースが31.8%である。前期と比べてそれぞれ4.8ポイント増、5.1ポイント増となった。売上高営業利益率はNon-GAAPベースが17.3%、GAAPベースが16.6%である。前期と比べてそれぞれ6.2ポイント増、8.0ポイント増となった。
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