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手のひら大の「クリーンルーム」 ミニマルファブのリソグラフィ実演:多品種少量生産を支援(1/2 ページ)
ミニマルファブ推進機構は「CEATEC 2024」で、ミニマルファブ向け超小型半導体製造装置によるリソグラフィ工程の実演デモを行った。ミニマルファブ向け製造装置は、クリーンルームではない環境で、家庭用電源で利用できるなどの利点がある。
ミニマルファブ推進機構は「CEATEC 2024」(2024年10月15〜18日、幕張メッセ)で、ミニマルファブ向け超小型半導体製造装置によるリソグラフィ工程の実演デモを行った。
クリーンルーム不要のミニマルファブ
半導体製造は一般に、巨大な工場やクリーンルームを整備して12インチウエハーで大量生産を行う場合が多い。そうしたメガファブ1棟あたりの設備投資は2兆円にも達する。
対して、小規模な設備で0.5インチウエハーを用いて半導体製造を行うのがミニマルファブだ。設備投資は5億円程度で済むため、中小企業やスタートアップが投資額を抑えて半導体デバイスの製造を始められる。デバイスは1点から製造でき、多品種少量生産がしやすい。
ミニマルファブ向けの製造装置は、どの工程で使う装置も同一の形状、サイズになっている。ウエハー搬送容器(シャトル)も各工程で共通している。装置内とシャトル内がクリーン環境なので、大規模なクリーンルームを整備する必要がない。シャトルは直径4cm程度と手のひらに乗るサイズだ。
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