UWB測距とレーダー、プロセッシング機能を1チップに搭載 NXP:産業、IoT向けに(1/2 ページ)
NXP Semiconductorsが、セキュアな超広帯域無線(UWB)測距および短距離レーダー、プロセッシング機能を単一のチップに搭載した「業界初」(同社)の製品「Trimension SR250」を開発した。
NXP Semiconductorsの日本法人NXPジャパンが2024年9月、セキュアな超広帯域無線(UWB)測距および短距離レーダー、プロセッシング機能を単一のチップに搭載した「業界初」(同社)のソリューション「Trimension SR250(以下、SR250)」に関する記者説明会を実施した。
年間デバイス出荷台数10億台超に、拡大するUWB
UWBは、超広帯域の周波数帯域幅を利用する無線通信技術で、高精度な位置測位を可能とする。具体的には、密集した環境でも±5cm以内と正確に距離を測定可能かつ、3次元の角度も測ることができ、デバイスの位置を空間的に認識できる。また、セキュリティ性も優れ、距離測定におけるリレー攻撃も防げるほか、測定時間10ミリ秒未満という高いリアルタイム性、パルスの時間幅がナノ秒単位であり低消費電力、といった特長も持つ。
UWB技術搭載の年間デバイス出荷台数は、10億台を超えると予測されている(ABI Researchより)。NXPによると、この背景にあるのがスマートフォンへのUWB搭載だ。UWBの展開はまずクルマの鍵とスマートフォンの連携から始まり、車載分野では子供の置き去り検知やキックセンサーなどに拡大。同時にIoT(モノのインターネット)や産業分野などでもスマホとの連携による新たなユースケースが生まれ、拡大しているという(下図)
NXPは車載、モバイル、IoTの各分野に向けたUWB製品を「Trimension」ブランドで展開している。SR250は民生および産業用IoTアプリケーションに向けの新製品で、UWBレーダーセンシングとセキュアUWB測距をオンチッププロセッシングで組み合わせた「業界初」のシングルチップソリューションだとしている。
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